Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

「ソース」タブ

「ソース」タブには、選択された関数のソースコードが利用可能である場合に、そのソースコードを含むファイルが、各ソース行の左側の列にパフォーマンスメトリックスの注釈付きで表示されます。高いメトリックスはオレンジで表示され、リソース利用率のホット領域であるソース行が示されます。また、オレンジのナビゲーションマーカーが、各ホットソース行の右側のスクロールバーの隣のマージン内に表示されます。ホットしきい値を下回るゼロ以外のメトリックスは強調表示されませんが、黄色のナビゲーションマーカーが表示されます。メトリックス付きのソース行にすばやく移動するには、右側マージン内のオレンジと黄色のマーカーをクリックすると、メトリックス付きの行にジャンプできます。また、メトリックス自体を右クリックし、「次のホットライン」や「次のゼロ以外のメトリックライン」などのオプションを選択して、メトリックス付きの次の行にジャンプすることができます。

強調表示メトリックスのしきい値は、「データ表示方法の設定」ダイアログボックスの「ソース/逆アセンブリ」タブで設定できます。デフォルトのしきい値は、.er.rc デフォルト値ファイルで設定できます。.er.rc ファイルについての詳細は、「アナライザのデフォルト設定」を参照してください。

「ソース」タブには、ソースファイルおよび対応するオブジェクトファイルへの完全パスが表示され、ソースコードの列見出しにはロードオブジェクトの名前が表示されます。まれに、1 つのソースファイルを使って複数のオブジェクトファイルがコンパイルされている場合は、選択された関数を含むオブジェクトファイルのパフォーマンスデータが「ソース」タブに表示されます。

アナライザは、実行可能ファイルに記録されているような絶対パス名で、選択された関数を含むファイルを探します。そのようなファイルが存在しない場合、アナライザは、現在の作業ディレクトリから同じベース名のファイルを探そうと試みます。ソースを移動した場合、また別のファイルシステムに実験が記録された場合は、注釈付きソースを表示するために、現在のディレクトリにソースのコピーまたは元のパス名へのシンボリックリンクを設定できます。また、「データ表示方法の設定」ダイアログボックスの設定を使用することもできます。「検索パス」タブ (「「検索パス」タブ」を参照) では、ソースファイルの検索に使用するディレクトリのリストを管理できます。「パスマップ」タブ (「「パスマップ」タブ」を参照) では、ファイルパスの先頭部分を、ある場所から別の場所へマッピングできます。

「関数」タブで関数を選択し、「ソース」タブを開いたとき、表示されるソースファイルは、その関数のデフォルトソースコンテキストです。関数のデフォルトソースコンテキストは、その関数の最初の命令 (C コードの場合は、開く中括弧) を含むファイルです。注釈付きソースファイルでは、最初の命令の直後にその関数のインデックス行が追加されます。ソースウィンドウには、インデックス行が赤いイタリック体のテキストとして山括弧内に次の形式で表示されます。

<Function: f_name>

関数は、代替のソースコンテキストを持つ場合もあります。代替のソースコンテキストは、その関数に帰属する命令が入った別のファイルです。そのような命令は、インクルードファイルに入っているか、選択された関数内にインライン化された別の関数に入っている命令です。代替のソースコンテキストが存在する場合、デフォルトのソースコンテキストの先頭に、代替ソースコンテキストが置かれている場所を示す拡張インデックス行のリストが組み込まれます。

<Function: f, instructions from source file src.h>

別のソースコンテキストを参照するインデックス行をダブルクリックすると、そのソースコンテキストが入っているファイルが、インデックスで示された関数に関連した位置から開かれます。

ナビゲーションに役立つよう、代替ソースコンテキストも、そのデフォルトソースコンテキストおよびほかの代替ソースコンテキスト内で定義された関数を逆に参照するインデックス行のリストで始まります。

ソースコードは、表示用に選択されているコンパイラのコメントとともにインターリーブされます。表示するコメントのクラスは、「データ表示方法の設定」ダイアログボックスで設定できます。デフォルトのクラスは、.er.rc デフォルト値ファイルで設定できます。

「ソース」タブに表示されるメトリックスは、変更または再構成できます。詳細はオンラインヘルプを参照してください。