Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

ロードオブジェクトの展開と短縮を制御するコマンド

これらのコマンドは、er_print ユーティティーによるロードオブジェクトの表示方法を決定します。

object_list

すべてのロードオブジェクトの状態と名前を示す 2 列のリストを表示します。最初の列には各ロードオブジェクトの表示/非表示/API の状態が示され、2 番目の列にはオブジェクトの名前が示されます。各ロードオブジェクトの名前の前には、そのオブジェクトの関数が関数リストに表示される (展開される) ことを示す show、そのオブジェクトの関数が関数リストに表示されない (短縮される) ことを示す hide、またはロードオブジェクトへのエントリポイントを表す関数のみが表示される場合は API-only が付きます。短縮されたロードオブジェクトのすべての関数は、そのロードオブジェクト全体を表す関数リスト内の単一の項目へマップされます。

ロードオブジェクトリストの表示例を次に示します。


(er_print) object_list
Sel  Load Object
==== ==================
hide <Unknown>
show <Freeway>
show <libCstd_isa.so.1>
show <libnsl.so.1>
show <libmp.so.2>
show <libc.so.1>
show <libICE.so.6>
show <libSM.so.6>
show <libm.so.1>
show <libCstd.so.1>
show <libX11.so.4>
show <libXext.so.0>
show <libCrun.so.1>
show <libXt.so.4>
show <libXm.so.4>
show <libsocket.so.1>
show <libgen.so.1>
show <libcollector.so>
show <libc_psr.so.1>
show <ld.so.1>
show <liblayout.so.1>

object_show object1,object2,...

すべての名前付きロードオブジェクトを、それらのすべての関数が表示されるように設定します。オブジェクトの名前は、フルパス名またはベース名で指定できます。名前にコンマ文字が含まれている場合は、その名前を二重引用符で囲む必要があります。ロードオブジェクトの名前に「all」という文字列が使用されている場合は、すべてのロードオブジェクトの関数が表示されます。

object_hide object1,object2,...

すべての名前付きロードオブジェクトを、それらのすべての関数が表示されないように設定します。オブジェクトの名前は、フルパス名またはベース名で指定できます。名前にコンマ文字が含まれている場合は、その名前を二重引用符で囲む必要があります。ロードオブジェクトの名前に「all」という文字列が使用されている場合は、すべてのロードオブジェクトの関数が表示されます。

object_api object1,object2,...

すべての名前付きロードオブジェクトを、ライブラリへのエントリポイントを表す関数のみがすべて表示されるように設定します。オブジェクトの名前は、フルパス名またはベース名で指定できます。名前にコンマ文字が含まれている場合は、その名前を二重引用符で囲む必要があります。ロードオブジェクトの名前に「all」という文字列が使用されている場合は、すべてのロードオブジェクトの関数が表示されます。

objects_default

すべてのロードオブジェクトを、.er.rc に設定されている初期デフォルト値にしたがいます。

object_select object1,object2,...

関数の情報を表示するロードオブジェクトを選択します。すべての名前付きロードオブジェクトの関数が表示され、その他すべてのロードオブジェクトの関数は表示されません。object-list は、空白なしのコンマで区切ったロードオブジェクトのリストです。ロードオブジェクトの関数が表示される場合、ゼロではないメトリックスを保持するすべての関数が関数リストに表示されます。ロードオブジェクトの関数が表示されない場合、そのオブジェクトの関数は短縮され、そのロードオブジェクト全体のメトリックスが入った単一の行が表示され、個々の関数は表示されません。

ロードオブジェクト名は、フルパス名またはベース名で指定します。オブジェクト名そのものにコンマが含まれている場合は、名前を二重引用符で囲む必要があります。