Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

dbx による実行中のプロセスの実験

dbx を使用して実行中のプロセスで実験を開始すると、dbx は実験ディレクトリを作成しますが、LD_PRELOAD 環境変数を使用できません。dbx は対話式関数呼び出しをターゲット内に行なって libcollector.so を開き、次にプロセスを作成する場合と同様に libcollector.so の初期化ルーチンを呼び出します。データは、collect による実験の場合と同様に libcollector.so とそのモジュールによって書き込まれます。

プロセスが開始したときに libcollector.so はターゲットアドレス空間になかったので、ユーザー呼び出し可能関数 (同期トレース、ヒープトレース、MPI トレース) に対する割り込み処理に依存するデータ収集は機能しない場合があります。一般に、シンボルはすでに基礎的な関数に分解されているので、割り込み処理は行えません。さらに、派生プロセスの次も割り込み処理に依存し、実行中プロセスで dbx により作成された実験に対して適切に機能しません。

dbx でプロセスを開始する前、または dbx で実行中プロセスに接続する前に明示的に libcollector.so を事前読み込みした場合は、トレースデータを収集できます。