Oracle Solaris Studio 12.2: dbx コマンドによるデバッグ

fault fault

fault イベントは、指定の障害に遭遇したとき、発生します。障害は、アーキテクチャー依存です。dbx に対して知られる次の一連の障害は、proc(4) マニュアルページで定義されています。

障害  

内容の説明  

FLTILL

不正命令 

FLTPRIV

特権付き命令 

FLTBPT*

ブレークポイントトラップ 

FLTTRACE*

トレーストラップ (ステップ実行) 

FLTACCESS

メモリーアクセス (境界合わせなど) 

FLTBOUNDS

メモリー境界 (無効なアドレス) 

FLTIOVF

整数オーバーフロー 

FLTIZDIV

整数ゼロ除算 

FLTPE

浮動小数点例外 

FLTSTACK

修復不可能なスタックフォルト 

FLTPAGE

修復可能なページフォルト 

FLTWATCH*

ウォッチポイントトラップ 

FLTCPCOVF

CPU パフォーマンスカウンタオーバーフロー 


注 –

BPTTRACEBOUNDS は、ブレークポイントとステップ実行を実現するため、dbx で使用されます。これらを操作すると、dbx の動作に影響を及ぼす場合があります。



注 –

FLTBPT および FLTTRACE は、ブレークポイントやシングルステップ実行などの dbx の基本機能を妨げることがあるため、無視されます (「イベントの安全性」を参照)。


これらの障害は、/sys/fault.h から抜粋されています。fault には前述の名前を大文字または小文字で指定できるほか、実際のコードも指定できます。また、コードの名前には、接頭辞 FLT- を付けることがあります。


注 –

fault イベントは、Linux プラットフォームでは使用できません。