Cray 形式の Fortran 並列化指令は、指令を示す標識が !MIC$ である点を除き、Sun 形式のものと同一です。また、!MIC$ DOALL の修飾節も異なります。
表 B–4 Cray 形式の DOALL 修飾節とそれに相当する Open MP の節
Cray の DOALL 節 |
OpenMP の PARALLEL DO に相当する節 |
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SHARED(v1,v2,...) |
SHARED(v1,v2,...) |
PRIVATE(v1,v2,...) |
PRIVATE(v1,v2,...) |
AUTOSCOPE |
相当する句はありません。スコープは必ず、明示的に指定するか、DEFAULT 節か __AUTO 節と共に指定します。 |
SAVELAST |
完全に相当する句はありません。lastprivate を使用して同じ効果を得ることができます。 |
MAXCPUS(n) |
num_threads(n)完全に相当する句はありません。 |
GUIDED |
schedule(guided, m) デフォルトの m の値は 1 です。 |
SINGLE |
schedule(dynamic,1) |
CHUNKSIZE(n) |
schedule(dynamic,n) |
NUMCHUNKS(m) |
schedule(dynamic,n/m) ここで、n には反復数を指定します。 |
両者の違いは、Cray の AUTOSCOPE に相当するものがない点を除き、Sun 形式の指令の場合と同様です。