Solaris Studio Fortran 95 コンパイラバージョン 8.5 は、Oracle Solaris Studio 12.2 リリースのコンポーネントです。
SPARC-V9 命令セットの SPARC VIS3 バージョンをサポートします。-xarch=sparcvis3 オプションでコンパイルすると、SPARC-V9 命令セット、VIS (Visual Instruction Set) version 1.0 を含む UltraSPARC 拡張機能、VIS (Visual Instruction Set) version 2.0、積和演算 (FMA) 命令、および VIS (Visual Instruction Set) version 3.0 を含む UltraSPARC-III 拡張機能の命令をコンパイラが使用できるようになります。
x86 ベースのシステムに基づく -xvector オプションのデフォルト値が -xvector=simd に変更されました。x86 ベースのシステムでは、最適化レベル 3 およびそれ以上の場合にストリーミング拡張機能がデフォルトで使用されます。サブオプション no%simd を使用すると、この機能を無効にできます。SPARC ベースのシステムのデフォルトは -xvector=%none です。「3.4.179 –xvector[= [[ no%]lib, [no%] simd, %none] ]」 を参照してください。
AMD SSE4a 命令セットがサポートされるようになりました。-xarch=amdsse4a オプションでコンパイルします。
新しい -traceback オプションを使用すると、重大なエラーが発生した場合に実行可能ファイルでスタックトレースを出力できます。このオプションを指定すると、実行可能ファイルは、シグナルのセットをトラップし、スタックトレースとコアダンプを出力してから終了します。複数のスレッドが 1 つのシグナルを生成すると、スタックトレースは最初のスレッドに対してのみ生成されます。追跡表示を使用するには、f95、cc、または CC でプログラムをリンクするときに、-traceback オプションを追加します。便宜上、このオプションはコンパイル時にも受け入れられますが、無視されます。-traceback オプションを -G オプションとともに使用して共有ライブラリを作成すると、エラーになります。「3.4.95 –traceback[={ %none|common|signals_list}]」 を参照してください。
-mt オプションが -mt=yes または -mt=no に変更されています。-mt=yes オプションにより、ライブラリが適切な順序でリンクされることが保証されます。「3.4.56 -mt[={ yes|no}]」 を参照してください。
-xprofile=tcov オプションが拡張されて、オプションのプロファイルディレクトリパス名がサポートされるようになりました。また、tcov 互換のフィードバックデータも生成できます。「3.4.164 –xprofile=p」 を参照してください。
新しい -xkeepframe[=[%all,%none ] オプションでは、指定した機能のスタック関連の最適化を禁止できます。%all を指定すると、すべてのコードのスタック関連の最適化が禁止されます。%none を指定すると、すべてのコードのスタック関連の最適化が許可されます。デフォルトは -xkeepframe=%none です。「3.4.135 –xkeepframe[=[ %all,%none,name,no% name]]」 を参照してください。
追加の F2003 機能が実装されています。「4.6 Fortran 200x の機能」を参照してください。
IVDEP 指令は、最適化の目的でループ内で検出された一部またはすべての配列参照のループがもたらす依存関係を無視するように、コンパイラに指示します。これにより、コンパイラはほかの方法で実行できないさまざまなループの最適化を実行できます。-xivdep オプションを使用して IVDEP 指令を無効にしたり、指令の解釈の方法を指定したりできます。「2.3.3 IVDEP 指令」を参照してください。