Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

3.5.1.1 オーバーヘッド

モデルにオーバーヘッドの影響を取り入れると、速度向上の曲線は大幅に変わります。ここでは、説明上 2 つの部分、つまり、プロセッサの数には無関係な固定部分と、使用されるプロセッサの 2 乗で増加する可変部分から成るオーバーヘッドを想定します。

S 分の 1 は、{F プラス (1 マイナス P 分の F) プラス K1 プラス K2 P 二乗} 分の 1 に等しいです。

S 分の 1 は、{F プラス (1 マイナス P 分の F) プラス K1 プラス K2 P 二乗} 分の 1 に等しいです。

この式で K1 と K2 は一定の係数です。この仮定では、速度向上の曲線は次の図のようになります。この場合、速度の向上にピーク点があることに注目してください。ある点を越えると、プロセッサを増加させてもパフォーマンスが下がり始めます。

図 3–5 オーバーヘッドがある場合の速度向上の曲線

グラフは、すべてのプログラムで 5 プロセッサのときにもっとも処理速度が早く、8 プロセッサまで増えると徐々に遅くなることを示しています。

グラフは、すべてのプログラムで 5 プロセッサのときにもっとも処理速度が早く、8 プロセッサまで増えると徐々に遅くなることを示しています。横軸はプロセッサの数、縦軸は速度を表しています。