Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

3.6.1 静的 (チャンク) スケジューリング

ループの個々の繰り返しが実行する作業が同じである場合には、システムの複数のスレッドに均一に作業を分散すると効果があります。この方法を静的スケジューリングといいます。


例 3–13 静的スケジューリングに向いたループ


for (i=1; i < 1000; i++) {
    sum += a[i]*b[i];       /* S1 */
}

静的スケジューリング (チャンクスケジューリングともいう) では、各スレッドは同じ回数の繰り返しを実行します。たとえばスレッドの数が 4 であれば、前述の例では、各スレッドで 250 回の繰り返しが実行されます。割り込みが発生しないものと仮定し、各スレッドが同じ早さで作業を進行していくと、すべてのスレッドが同時に終了します。