Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

4.2 lint 使用方法

lint プログラムは、コマンド行から起動します。基本モードで lint を起動するには、次のコマンドを使用します。


% lint file1.c file2.c

拡張 lint-Nlevel または -Ncheck オプションを使用して呼び出します。たとえば、次のようにして拡張 lint を起動できます。


% lint -Nlevel=3 file1.c file2.c

lint は、2 つのパスでコードの検査をします。lint は、最初のパスでは C ソースファイルに個別のエラー条件を、第 2 のパスでは C ソースファイル間の不整合を検査します。このプロセスは、lint-c を指定して呼び出されていなければユーザーには見えません。


% lint -c file1.c file2.c

この場合の lint は、最初のパスのみを実行し、第 2 のパスに関連する情報、つまり file1.cfile2.c 間の定義および仕様の不一致に関する情報を file1.ln および file2.ln と名づけられた中間ファイルに収集します。


% ls
file1.c
file1.ln
file2.c
file2.ln

このように、lint-c オプションは cc-c オプションがコンパイラのリンク編集段階を抑制するのと同じように動作します。一般に、lint のコマンド行構文は cc コマンド行構文に従っています。

次のように .ln ファイルに lint を実行します。


% lint file1.ln file2.ln

この場合、第 2 のパスは実行されます。lint は、そのコマンド行の順番で .c または .ln ファイルをいくつでも処理します。次のようなコマンド行があります。


% lint file1.ln file2.ln file3.c

このコマンド行は、file3.c の内部のエラーと 3 つのファイルすべての整合性を検査するように lint に指令します。

lintcc と同じ順序でインクルードヘッダーファイルのディレクトリを検索します。cc-I オプションを使用するように、lint-I オプションを使用できます。「2.16 インクルードファイルを指定する方法」を参照してください。

lint コマンド行には、複数のオプションを指定することができます。どのオプションも引数を取らず、複数の文字から成るオプションがない場合は、オプション文字を連結して指定することができます。


% lint -cp -Idir1 -Idir2 file1.c file2.c

このコマンドは lint に次のことを指示します。

lint にはオプションが数多くあります。これらのオプションを使うと、lint で特定の処理を実行し、特定の条件について報告することができます。