Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

B.2.95 -xhwcprof

(SPARC) コンパイラのハードウェアカウンタによるプロファイリングのサポートを有効にします。

-xhwcprof が有効な場合、ツールがプロファイリング済み負荷を関連付け、命令をデータ型および構造メンバーと一緒に (参照先の -g で生成されたシンボリック情報と組み合わせて) 格納するために役立つ情報を、コンパイラが生成します。プロファイルデータは、ターゲットの命令空間ではなく、データ空間と関連付けられ、命令のプロファイリングだけでは入手の容易でない、動作に関する詳細情報が提供されます。

指定した一連のオブジェクトファイルは、-xhwcprof を指定してコンパイルできます。ただし、-xhwcprof がもっとも役に立つのは、アプリケーション内のすべてのオブジェクトファイルに適用したときです。このオプションによって、アプリケーションのオブジェクトファイルに分散しているすべてのメモリー参照を識別したり、関連付けたりするカバレージが提供されます。

コンパイルとリンクを別々に行う場合は、-xhwcprof をリンク時にも使用してくだ さい。将来 -xhwcprof に拡張する場合は、リンク時に -xhwcprof を使用する必要があります。表 A–2 に、コンパイル時とリンク時の両方に指定する必要があるコンパイラオプションの全一覧をまとめています。

-xhwcprof=enable または -xhwcprof=disable のインスタンスは、同じコマンド行にある以前の -xhwcprof のインスタンスをすべて無効にします。

-xhwcprof はデフォルトでは無効です。引数を指定せずに -xhwcprof と指定することは、-xhwcprof=enable と指定することと同じです。

-xhwcprof では、最適化を有効にして、デバッグのデータ形式を DWARF (-xdebugformat=dwarf) に設定する必要があります。

-xhwcprof-g を組み合わせて使用すると、コンパイラに必要な一時ファイル記憶領域は、-xhwcprof-g を単独で指定することによって増える量の合計を超えて大きくなります。

次のコマンドは example.c をコンパイルし、ハードウェアカウンタによるプロファイリングのサポートを指定し、DWARF シンボルを使用してデータ型と構造体メンバーのシンボリック解析を指定します。


example% cc -c -O -xhwcprof -g -xdebugformat=dwarf example.c

ハードウェアカウンタによるプロファイリングの詳細については、『プログラムのパフォーマンス解析』を参照してください。