Oracle Solaris Studio 12.2 Discover および Uncover ユーザーズガイド

コマンド行オプション

discover コマンドとともに次のオプションを使用して、バイナリを計測できます。

出力オプション

-o file

計測済みのバイナリを file に書き込みます。デフォルトで、計測済みのバイナリは入力バイナリを上書きします。

-w text_file

バイナリ上の Discover のレポートを text_file に書き込みます。計測済みのバイナリを実行するときに、ファイルが作成されます。text_file が相対パス名である場合、ファイルは計測済みバイナリを実行する作業ディレクトリを基準として相対的に配置されます。バイナリを実行するたびにファイル名を一意にするには、文字列 %p をファイル名に追加して、Discover ランタイムにプロセス ID を含めるように求めます。たとえば、オプション -w report.%p.txtreport.process_id.txt を持つレポートファイルを生成します。2 回以上、ファイル名に %p を含む場合、最初のインスタンスだけがプロセス ID と置き換えられます。

このオプションまたは -H オプションを指定しない場合、レポートは HTML 形式で output_file.html に書き込まれます。output_file は、計測済みバイナリのベース名です。ファイルは、計測済みバイナリを実行する作業ディレクトリに配置されます。

このオプションおよび -H オプションを両方指定して、テキストおよび HTML 形式の両方でレポートを書き込みます。

-H html_file

Discover のバイナリのレポートを HTML 形式で html_file に書き込みます。このファイルは計測済みバイナリの実行時に作成されます。html_file が相対パス名である場合、計測済みバイナリを実行する作業ディレクトリを基準として相対的に配置されます。バイナリを実行するたびにファイル名を一意にするには、文字列 %p をファイル名に追加して、Discover ランタイムにプロセス ID を含めるように求めます。たとえば、オプション -H report.%p.html は、ファイル名 report.process_id.html を持つレポートファイルを生成します。2 回以上、ファイル名に %p を含む場合、最初のインスタンスだけがプロセス ID と置き換えられます。

このオプションまたは -w オプションを指定しない場合、レポートは HTML 形式で output_file.html に書き込まれます。output_file は計測済みバイナリのベース名です。ファイルは、計測済みバイナリを実行する作業ディレクトリに配置されます。

このオプションおよび -w オプションを指定して、テキストおよび HTML ファイル形式の両方でレポートを書き込むことができます。

-e n

レポートに n メモリーエラーのみを表示します (デフォルトでは、すべてのエラーを表示します)。

-E n

レポートに n メモリーリークのみを表示します (デフォルトは 100 です)。

-f

レポートのオフセットを表示します (デフォルトは非表示です)。

-m

レポートの符号化された名前を表示します (デフォルトは符号化されていない名前の表示です)。

-S n

レポートに n スタックフレームのみを表示します (デフォルトは 8 です)。

計測オプション

-l

Discover を簡易モードで実行します。このオプションは、プログラムのより高速な実行を提供し、「バイナリは正しく準備される必要がある」で説明されるように、プログラムが特別に準備される必要はないが検出されるエラー数は制限されます。

-i

スレッドアナライザを使用してデータ競合を検出するために計測します。このオプションを使用する場合は、データ競合検出のみが実行時に行われ、他のメモリー検査は行われません。計測済みのバイナリは、collect コマンドを使用して実行し、パフォーマンスアナライザで表示可能な実験を生成する必要があります (『Oracle Solaris Studio 12.2: スレッドアナライザユーザーズガイド』を参照)。

-s

計測不可能なバイナリの計測を試みる場合は、警告を発するが、エラーのフラグは立てないでください。

-T

指定されたバイナリのみを計測します。依存共有ライブラリを実行時に計測しないでください。

-N library

接頭辞 library に一致する依存共有ライブラリを計測しないでください。ライブラリ名の最初の文字が library に一致する場合、ライブラリは無視されます。library が / で始まる場合、ライブラリの完全な絶対パス名でマッチングが行われます。それ以外の場合、ライブラリのベース名でマッチングが行われます。

-K

bit.rc 初期化ファイルを読み取らないでください (「bit.rc 初期化ファイル」」を参照)。

キャッシュオプション

-D cache_directory

キャッシュされた計測済みバイナリを格納するためのルートディレクトリとして cache_directory を使用します。デフォルトでは、キャッシュディレクトリは $HOME/SUNW_Bit_Cache です。

-k

キャッシュで検出されたライブラリの再計測を強制します。

その他のオプション

-h または -?

ヘルプ。短いヘルプメッセージを出力して、終了します。

-v

冗長。Discover が実行している内容のログを出力します。詳細については、オプションを繰り返してください。

-V

Discover バージョン情報を出力して終了します。