Oracle Solaris Studio 12.2 Discover および Uncover ユーザーズガイド

バイナリの計測

入力バイナリは、実行可能ファイルまたは共有ライブラリとすることができます。分析したいバイナリの計測は個別に行う必要があります。

uncover コマンドを使用してバイナリを計測します。たとえば、次のコマンドは、バイナリ a.out を計測し、入力 a.out を計測済み a.out で上書きします。また、このコマンドは、接尾辞 .uc を持つディレクトリ (この場合は a.out.uc) を作成します。この中に、カバレージデータが収集されます。入力バイナリのコピーはこのディレクトリに保存されます。


uncover a.out

-d directory カバレージデータディレクトリを directory に作成するよう Uncover に指示することができます。このオプションは、複数のバイナリ用のカバレージデータを収集する場合に役立ち、カバレージデータディレクトリのすべてが同じディレクトリ内に作成されるようにします。また、異なる場所から同じ計測済みバイナリの異なるインスタンスを実行する場合、このオプションを使用すると、これらの実行のすべてから取得されるカバレージデータが同じカバレージデータディレクトリに確実に蓄積されるようになります。

-d オプションを使用しない場合、カバレージデータディレクトリは現在の実行ディレクトリに作成されます。

すでに計測されている入力バイナリ上で uncover コマンドを実行する場合、Uncover はすでに計測されているためバイナリを計測できないことと、そのバイナリを実行してカバレージデータを生成できることを伝えるエラーメッセージを発行します。