Oracle Solaris Studio 12.2 リリースの新機能

第 6 章 Solaris Studio IDE

Oracle Solaris Studio 12.2 IDE (Indegrated Development Environment) には、C や C++、Fortran アプリケーションを作成、編集、構築、デバッグ、パフォーマンス解析するためのモジュールが用意されています。この章では、Oracle Solaris Studio のこのリリース IDE についての重要な情報について説明します。

IDE を起動するコマンドは solstudio です。このコマンドについての詳細は、solstudio(1) のマニュアルページを参照してください。

IDE についての詳細は、IDE のオンラインヘルプおよび『Oracle Solaris Studio 12.2 IDE クイックスタートチュートリアル』を参照してください。

新機能および変更された機能

Oracle Solaris Studio 12.2 IDE で追加または変更された機能は次のとおりです。

ソフトウェア要件

Oracle Solaris Studio IDE には、Java SE Development Kit (JDK) 6 Update 13 以降が必要です。IDE は、必要な JDK が見つからない場合は、起動せず、エラーメッセージを表示します。

IDE の更新

IDE のプラグインマネージャーでは、IDE のインストール済みプラグインを動的に更新できます。プラグインマネージャーを使用して、新しいプラグインと機能を IDE に追加することもできます。

プラグインマネージャーを使用して IDE を更新する場合は、登録済みのアップデートセンターが IDE によってチェックされ、新しいプラグインや、すでにインストールされているプラグインの新しいバージョンが使用可能かどうか確認されます。新規または更新されたプラグインが使用可能な場合は、プラグインマネージャーを使用してプラグインの選択、ダウンロード、およびインストールを実行できます。

代わりに、「ヘルプ」>「更新の有無を確認」を選択してプラグインマネージャーを開くこともできます。プラグインインストーラは、インストール済みプラグインに対応する更新を確認します。更新が使用可能な場合は、インストーラの手順どおりに更新をインストールできます。

デフォルトの IDE アップデートセンターに加えて、実験用の新しいプラグインや、通常の配布にすでに含まれていない古いプラグインなど、さまざまなタイプのプラグインを提供するいくつかのアップデートセンターから選択することもできます。

インストール済みのプラグインをアップデートセンターから更新する

  1. 「ツール」>「プラグイン」を選択し、プラグインマネージャーを開きます。

  2. 「更新」タブをクリックし、インストール済みプラグインに対応する使用可能な更新を表示します。

  3. 左側の区画で、更新するプラグインを選択し、「更新」する更新をクリックします。

  4. インストーラの各ページで操作を完了し、更新をダウンロードおよびインストールします。

「更新」タブの左側の区画には、使用可能な更新がアップデートセンターに存在する、インストール済みプラグインが表示されます。デフォルトでは、IDE は登録済みのアップデートセンターで、インストール済みのプラグインに対応する使用可能な更新を定期的に確認します。左側の区画でプラグインが表示されていない場合は、IDE がアップデートセンターを前回確認したときに、使用可能な更新がなかったことを意味します。

アップデートセンターから新しいプラグインを追加する

  1. 「ツール」>「プラグイン」を選択し、プラグインマネージャーを開きます。

  2. 「使用可能なプラグイン」タブをクリックし、使用可能でまだインストールされていないプラグインを表示します。

  3. 左側の区画で、追加するプラグインを選択し、「インストール」をクリックします。

  4. インストーラの各ページで操作を完了し、プラグインをダウンロードおよびインストールします。

一部のプラグインでは、更新プロセスを完了するために IDE を再起動する必要が生じることがあります。

プラグインマネージャーの「設定」タブで、IDE が更新を確認する頻度を設定できます。「カタログの再読み込み」をクリックし、アップデートセンターを今すぐ確認できます。

構成

NetBeans IDE 6.9 のデフォルトヒープサイズは 128M バイトです。最大 500 個までのソースファイルとヘッダーファイルを持つ小規模なプロジェクトを開発する場合、Oracle Solaris Studio 12.2 IDE は、このデフォルト設定で十分動作します。

より規模の大きいプロジェクトを開発する場合は、ヒープサイズを増加する必要があります。大規模なプロジェクトの開発時に OutOfMemory 例外が発生した場合は、ヒープサイズが原因であることがあります。

NetBeans IDE が実行する Java 仮想マシン (JVM)* のヒープサイズは、netbeans.conf ファイルで設定できます。

ヒープサイズを変更するには、次の手順に従います。

NetBeans C/C++ Plugin での中規模および大規模のアプリケーションの推奨ヒープサイズを次に示します。

Sun JVM を実行している場合、ガベージコレクタスイッチの -J-XX:+UseConcMarkSweepGC (並行コレクタ) および -J-XX:+UseParNewGC (パラレルコレクタ) を、netbeans.conf ファイルに追加することもできます。これらのオプションによって、ガベージコレクタを主実行エンジンと並行して実行できます。ただし、これらのオプションは Sun 以外による JVM の実装ではサポートされていないことがあります。

NetBeans のパフォーマンスチューニングについての詳細は、「Tuning JVM Switches for Performance」を参照してください。

注: 「Java 仮想マシン」および「JVM」という用語は、Java(TM) プラットフォーム用の仮想マシンを意味します。