ここでは、これまでにわかっている dmake ソフトウェアの問題点とその回避策について説明します。
分散モードで dmake を使用した場合に何か問題が発生する場合は、次の点を確認してください。
$HOME 環境変数がアクセス可能なディレクトリに設定されているか
% ls -la $HOME
ファイル $HOME/.dmakerc が存在するか、このファイルの読み取りが可能か、このファイルの情報が正しいか
% cat $HOME/.dmakerc
$HOME/.dmakerc ファイルに示されているすべてのホストが稼働しているか (/usr/sbin/ping コマンドを使用して各ホストをチェック)
% /usr/sbin/ping $HOST
% /$$HOST には、$HOME/.dmakerc ファイルでホストとして示されているシステムの名前を指定してください。
dmake バイナリのパスが正しいか (dmake、rxm、および rxs コマンドを使用)
% which dmake % which rxm % which rxs |
各ホスト上のリモートログイン (rsh) はパスワードなしで可能か。また、各リモートログインは妥当な時間内 (2 秒未満) に行えるか。
% time rsh $HOST uname -a
各ホスト上にファイル /etc/opt/SPROdmake/dmake.conf が存在するか。このファイル内の情報は正しいか。このファイルが存在しない場合は、dmake はこのシステムでジョブを 1 つだけ分散します。
% rsh $HOST cat /etc/opt/SPROdmake/dmake.conf
各ホストの dmake バイナリのパスが正しいか
% rsh $HOST `which dmake` % rsh $HOST `which rxm` % rsh $HOST `which rxs` |
各ホストから構築領域を利用できるか (rwx)
% cd $BUILD % rm $HOST.check.tmp % echo "Build area is available from host $HOST" > $HOST.check.tmp % rsh $HOST cat $BUILD/$HOST.check.tmp |
$BUILD には、構築領域のフルパスを指定してください。
その $HOME は各ホストから使用可能か
% cd $HOME % rm $HOST.check.tmp % echo "HOME is available from host $HOST" > $HOST.check.tmp % rsh $HOST cat $HOME/$HOST.check.tmp |
次の要件を満たしていれば、どのマシンも構築サーバーとして使用できます。
dmake ホスト (構築プロセスの開始に使われるマシン) から、構築サーバー上でコマンドをリモート実行するためのパスワードを要求されることなく、rsh を使用できる必要があります。
dmake ソフトウェアがインストールされている bin ディレクトリに構築サーバーからアクセスできる必要があります。デフォルトでは、dmake は構築サーバー上の dmake 実行可能ファイルへの論理パスが dmake ホスト上の実行可能ファイルと同じものであると仮定します。この仮定を無効にするには、実行時構成ファイルのホストエントリの属性としてパス名を指定します。
ホスト上に /etc/opt/SPROdmake/dmake.conf ファイルが存在していて、読み取り可能であり、適切な情報が含まれている。このファイルが存在しない場合は、dmake はこのシステムでジョブを 1 つだけ分散します。