Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド

ユーザー管理者ロール

Identity Manager には、「ユーザー管理者ロール」という組み込みの管理者ロールがあります。デフォルトでは、割り当てられた機能や管理する組織の割り当てはありません。また、このロールを削除することはできません。この管理者ロールは、ログインするインタフェース (ユーザー、管理者、コンソール、Identity Manager IDE など) にかかわらず、ログイン時に暗黙的にすべてのユーザー、つまりエンドユーザーと管理者に割り当てられます。


注 –

サービスプロバイダユーザーの管理ロールの作成については、第 17 章サービスプロバイダの管理「サービスプロバイダユーザーの委任管理」を参照してください。


ユーザー管理者ロールは、管理者インタフェースで「セキュリティー」を選択してから「管理者ロール」を選択することによって編集できます。

この管理者ロールによって静的に割り当てられる機能または管理する組織はすべてのユーザーに割り当てられるので、機能および管理する組織の割り当ては規則を通して行うことをお勧めします。そうすることで、異なるユーザーが異なる機能を持つまたは機能を持たないようにすることができ、ユーザーがだれか、ユーザーがどの部署に所属するか、またはユーザーが管理者であるかなど、規則のコンテキスト内で問い合わせ可能な要素に基づいて割り当ての範囲が設定されます。

ユーザー管理者ロールによって、ワークフローで使用される authorized=true フラグの有用性が低下したり、そのフラグが完全に取って代わられるわけではありません。ワークフローが実行中である場合を除き、ワークフローがアクセスするオブジェクトに対してユーザーがアクセス権を持っていないときには、依然としてこのフラグのほうが適しています。基本的には、このときユーザーは「スーパーユーザーとして実行」モードに入ります。

ただし、ユーザーに、ワークフローの外部 (および状況によっては内部) にある 1 つ以上のオブジェクトへの特定のアクセス権があるとよい場合も考えられます。そのような場合には、機能および管理する組織を動的に割り当てる規則を使用して、それらのオブジェクトに対するきめ細かい承認を行うことができます。