Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス

アダプタの詳細

リソースを設定する際の注意事項

ここでは、Access Manager リソースの設定手順を説明します。 次のような手順があります。

一般的な設定

IBM Tivoli Access Manager リソースを Identity Manager で使用するように設定する場合は、次の手順に従います。

ProcedureTivoli Access Manager を設定する

  1. IBM Tivoli Access Manager Java Runtime Component を Identity Manager サーバーにインストールします。

  2. 使用しているアプリケーションサーバーの JVM へのパスを含むように PATH 変数を設定します。

  3. pdjrtecfg -action config コマンドを実行して、次の Access Manager の .jar ファイルを JRE の lib/ext ディレクトリにインストールします。

    • ibmjceprovider.jar

      • ibmjsse.jar

      • ibmpkcs.jar

      • jaas.jar

      • local_policy.jar

      • PD.jar

      • US_export_policy.jar

      • ibmjcefw.jar

        詳細については、『IBM Tivoli Access Manager Base インストール・ガイド』を参照してください。

  4. InstallDir\idm\WEB-INF\lib ディレクトリから次の JAR ファイルを削除します。ただし、使用しているアプリケーションサーバーによっては、これらのファイルが Identity Manager 製品のインストール時に削除されていることもあります。

    • jsse.jar

      • jcert.jar

      • jnet.jar

      • cryptix-jce-api.jar

      • cryptix-jce-provider.jar

  5. java.security ファイルに、次の行を追加します (ファイルにない場合)。


    security.provider.2=com.ibm.crypto.provider.IBMJCEsecurity.provider.3=
    com.ibm.net.ssl.internal.ssl.Provider

    各行の security.provider のあとに続く数字は、Java がセキュリティープロバイダクラスを参照する順序を指定するものです。これらの値が一意になるようにしてください。ユーザーの環境によってシーケンス番号はさまざまである可能性があります。java.security ファイル内にすでに複数のセキュリティープロバイダがある場合は、上記で指定された順序で新しいセキュリティープロバイダを挿入し、既存のセキュリティープロバイダの番号を付け直します。既存のセキュリティープロバイダを削除したり、プロバイダを重複させたりしないでください。

  6. アプリケーションサーバーに VM パラメータを追加します。


    -Djava.protocol.handler.pkgs=com.ibm.net.ssl.internal.www.protocol

    必要に応じて、複数のパッケージを | (パイプ記号) で区切って追加できます。たとえば、次のようにします。


    -Djava.protocol.handler.pkgs=sun.net.www.protocol| \  com.ibm.net.ssl.
      internal.www.protocol
  7. IBM Tivoli Access Manager Authorization Server が設定済みで稼動していることを確認します。

  8. SvrSslCfg コマンドを実行します。

    たとえば、次のようにします。


    java com.tivoli.pd.jcfg.SvrSslCfg -action config \ 
    -admin_id sec_master -admin_pwd secpw \ 
    -appsvr_id PDPermissionjapp -host amazn.myco.com \ 
    -mod local -port 999 -policysvr ampolicy.myco.com:7135:1 \ 
    -authzsvr amazn.myco.com:7136:1 -cfg_file c:/am/configfile \ 
    -key_file c:/am/keystore -cfg_action create

    am ディレクトリがあらかじめ存在している必要があります。正常に完了したら、次のファイルが c: \am ディレクトリに作成されます。

    • configfile

      • keystore

        詳細については、『IBM Tivoli Access Manager Authorization Java Classes デベロッパーズ・リファレンス』および『IBM Tivoli Access Manager Administration Java Classes デベロッパーズ・リファレンス』を参照してください。

Web Access Control の設定

次の手順では、Tivoli Access Manager を Identity Manager の Web Access Control として使用する場合の、一般的な設定手順を説明します。この手順の一部では、Tivoli Access Manager ソフトウェアに関する詳細な知識が必要になります。

ProcedureTivoli Access Manager を Web Access Control として設定する一般的な手順

  1. IBM Tivoli Access Manager Java Runtime Component を Identity Manager サーバーにインストールして設定します。

  2. Identity Manager サーバーで JDK セキュリティー設定を設定します。

  3. Identity Manager サーバーで Access Manager SSL Config ファイルを作成します。

  4. Access Manager 内に Identity Manager の URL に対するジャンクションを作成します。詳細については、Tivoli Access Manager の製品マニュアルを参照してください。

    次の pdadmin コマンドの例は、ジャンクションの作成方法を示しています。


    pdadmin server task WebSealServer create -t Connection
     / -p Port -h Server -c ListOfCredentials -r -i
     JunctionName
    
  5. WebSeal Proxy Server 用に Identity Manager Base HREF プロパティーを設定します。

  6. Access Manager リソースアダプタを設定します。

  7. Access Manager ユーザーを Identity Manager に読み込みます。

  8. Identity Manager の Access Manager に対するパススルー認証を設定します。

    ユーザーが Access Manager を通して Identity Manager の URL にアクセスする際に、ユーザーのアイデンティティーが HTTP ヘッダーで Identity Manager に渡されます。Identity Manager は渡されたアイデンティティーを使用して、ユーザーが Access Manager と Identity Manager に存在することを確認します。ユーザーが Identity Manager 管理者インタフェースにアクセスしようとした場合は、Identity Manager のセキュリティー設定でユーザーに Identity Manager の管理特権があることが確認されます。エンドユーザーは Access Manager に対しても検証され、Identity Manager アカウントがあるかどうか確認されます。

Identity Manager のインストールに関する注意事項


注 –

IBM Tivoli Access Manager を WebSphere アプリケーションサーバーとともにインストールする場合は、Identity Manager のインストール中に jsse.jarjcert.jar、および jnet.jar ファイルを WEB-INF\lib ディレクトリにコピーしないでください。これらのファイルをコピーすると競合が発生します。


Access Manager リソースアダプタは、カスタムアダプタです。インストールプロセスを完了するには、次の手順を実行してください。

ProcedureAccess Manager リソースアダプタをインストールする

  1. pd.jar ファイルを、Access Manager のインストールメディアから $WSHOME/WEB-INF/lib ディレクトリにコピーします。

  2. 「管理するリソースの設定」ページの「カスタムリソース」セクションに次の値を追加します。


    com.waveset.adapter.AccessManagerResourceAdapter

使用上の注意

ここでは、Access Manager リソースアダプタの使用に関連する依存関係と制限について示します。

このリソースで Identity Manager のシングルサインオンまたはパススルー認証機能を使用する場合は、Access Manager を Identity Manager プロキシサーバーとして使用してください。プロキシサーバーについては、『Identity Manager Deployment Guide』を参照してください。

GSO クレデンシャルの作成

Identity Manager の「ユーザーの作成」ページから、GSO Web リソースまたは GSO リソースグループのクレデンシャルを設定するには、次の手順を実行します。

ProcedureGSO Web リソースまたは GSO リソースグループのクレデンシャルを設定する

  1. 「GSO Web クレデンシャルの追加」または「GSO リソースグループクレデンシャル」を選択します。

  2. 該当する GSO クレデンシャルのドロップダウンメニューから、ターゲットを選択します。

  3. リソースのユーザー ID とパスワードをテキストフィールドに入力します。

  4. 該当するフィールドを編集することで、リソースクレデンシャルのユーザー ID またはパスワード、あるいはその両方を編集できます。セキュリティー上の理由により、クレデンシャルのパスワードを検出することはできません。

GSO クレデンシャルの削除

クレデンシャルを削除するには、削除対象のクレデンシャルをテーブルで選択して、対応する「削除」ボタンをクリックします。

セキュリティーに関する注意事項

ここでは、サポートされる接続と特権の要件について説明します。

サポートされる接続

Identity Manager は、SSL 経由の JNDI を使用して Access Manager と通信します。

必要な管理特権

管理ユーザーには、ユーザー、グループ、Web リソース、およびリソースグループを作成、更新、および削除するための特権が必要です。

プロビジョニングに関する注意事項

次の表に、このアダプタのプロビジョニング機能の概要を示します。

機能 

サポート状況 

アカウントの有効化/無効化 

あり 

アカウントの名前の変更 

なし 

パススルー認証 

あり 

前アクションと後アクション 

なし 

データ読み込みメソッド 

リソースから直接インポート 

調整 

アカウント属性

属性 

データ型 

説明 

firstname 

String 

必須。ユーザーの名。 

lastname 

String 

必須。ユーザーの姓。 

registryUID 

String 

必須。ユーザーレジストリに格納されているアカウント名。 

description 

String 

ユーザーについて説明したテキスト。 

groups 

String 

ユーザーがメンバーになっている Access Manager グループ。 

noPwdPolicy 

Boolean 

パスワードポリシーを適用するかどうかを示します。 

ssoUser 

Boolean 

ユーザーにシングルサインオン機能を持たせるかどうかを示します。 

expirePassword 

Boolean 

パスワードが期限切れになるかどうかを示します。 

importFromRgy 

Boolean 

ユーザーレジストリからグループデータをインポートするかどうかを示します。 

deleteFromRgy 

Boolean 

ユーザーを削除するべきかどうかを示します。 

syncGSOCreds 

Boolean 

GSO のパスワードを Access Manager のパスワードと同期させるかどうかを示します。 

gsoWebCreds 

String 

ユーザーがアクセス権を持つ Web リソースクレデンシャルのリスト。 

gsoGroupCreds 

String 

ユーザーがアクセス権を持つリソースグループクレデンシャルのリスト。 

リソースオブジェクトの管理

Identity Manager は、次のオブジェクトをサポートします。

リソースオブェクト 

サポートされる機能 

管理される属性 

Group 

作成、検索、削除、更新 

name、description、registry name、member 

アイデンティティーテンプレート

アカウント名の構文は次のとおりです。

$accountId$

サンプルフォーム

Identity Manager には、AccessManagerUserForm.xml サンプルフォームが用意されています。

トラブルシューティング

Identity Manager のデバッグページを使用して、次のクラスでトレースオプションを設定します。

com.waveset.adapter.AccessManagerResourceAdapter