Active Directory フェイルオーバーを用いて問題を解決するには、次の 2 つの方法のどちらかを使用できます。
手動モード。問題が発生したときに、どのバックアップドメインコントローラと USN を使用するかを管理者が指定します。これは、Identity Manager インタフェースからタスクを実行している場合にのみ利用できるモードです。
半自動モード。半自動モードでは、フェイルオーバー解決プロセスを半自動化できます。半自動モードでは、タスクは収集されたデータを使用して、使用する最適なバックアップドメインコントローラと USN を特定します。タスクは、以下の計算式で算出される TargetTimestamp の値を超えない範囲でもっとも近い収集ポイントを探します。
ここで、TargetTimestamp = (FailureTimestamp - replicationTime) です。
半自動モードは、Identity Manager 管理者インタフェースからは利用できません。
特定のエラーに半自動フェイルオーバーの起動が適していると判断した場合は、次のタスク引数を設定します。(エラー時ワークフローは、Active Directory 同期フェイルオーバータスクを起動する必要があります。)これらの引数を設定することにより、失敗が発生したリソースと IAPI オブジェクトが、代替ドメインコントローラと usnChanged 開始ポイントを使用するように再設定されます。
引数 |
説明 |
---|---|
resourceName |
失敗が発生した場所を名前またはリソース ID によって特定します。 |
autoFailover |
自動フェイルオーバーを設定するかどうかを指定します。true に設定します。 |
failureTimestamp |
失敗が発生した時刻を示します。この値は、onSync エラープロセスから取得されます。 |
replicationTime |
Active Directory 環境でデータをレプリケートするための最長時間 (時間単位) を指定します。 |
処理を継続するドメインコントローラおよび開始ポイントとなる保存された HighestCommittedUSN 番号を手動で指定するには、次の引数を指定します。
引数 |
説明 |
---|---|
resourceName |
失敗が発生したリソースの名前または ID を指定します。 |
backupDC |
同期プロセスを開始するホストの名前を指定します。 |
usnDate |
収集されたデータから収集された HighestCommittedUSN の変更値に関連付けるために使われるタイムスタンプです。これは、半自動モードで targetTime が計算されるのと同じように計算されます。 |
restartActiveSync |
新しいドメインコントローラへの切り替えが完了したあとに Active Sync を起動するかどうかを指定します。 |
Active Directory Recovery Collector タスクでは、使用されている値に基づいて LDAPHostname リソース属性値か GlobalCatalog リソース属性値のどちらかが更新されます。サブドメイン検索リソース属性が true に設定されていて、グローバルカタログ属性の値が空でない場合は、グローバルカタログサーバー属性が変更されます。それ以外の場合は、LDAPHostname がバックアップドメインコントローラの名前に変更されます。
Active Directory Recovery Collector タスクでは、次回の実行時に調べる変更を Active Directory リソースアダプタに知らせるために、IAPI オブジェクトも更新されます。このタスクでは、lastUpdated 属性値と lastDeleted 属性値の両方の HighCommitedUSN 値が更新されます。