Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス

第 21 章 Microsoft SQL Server

Microsoft SQL Server リソースアダプタは、com.waveset.adapter.MSSQLServerResourceAdapter クラスで定義されます。

アダプタの詳細

このアダプタを使用して、SQL Server 上の複数のデータベースを管理します。サーバー自体へのログインだけでなく、管理対象のデータベースへのログインも管理できます。

カスタム SQL テーブルがある場合、リソースアダプタウィザードを使用してカスタム Microsoft SQL テーブルリソースを作成する方法については、第 10 章データベーステーブルを参照してください。

リソースを設定する際の注意事項

なし

Identity Manager のインストールに関する注意事項

Microsoft SQL Server リソースアダプタは、カスタムアダプタです。インストールプロセスを完了するには、次の手順を実行する必要があります。

ProcedureMicrosoft SQL Server リソースアダプタをインストールする

  1. このリソースを Identity Manager のリソースリストに追加するには、「管理するリソースの設定」ページの「カスタムリソース」セクションに次の値を追加する必要があります。


    com.waveset.adapter.MSSQLServerResourceAdapter
  2. Microsoft SQL Server 2005 Driver for JDBC を使用してリソースに接続する場合は、mssqlserver.jar ファイルを InstallDir\idm\WEB-INF\lib ディレクトリにコピーします。

    Microsoft SQL Server 2000 Driver for JDBC を使用してリソースに接続する場合は、次の JAR ファイルを Program Files\2000 Microsoft SQL Server 2000 Driver for JDBC\lib ディレクトリから InstallDir\idm\WEB-INF\lib ディレクトリにコピーします。

    • msbase.jar

      • mssqlserver.jar

      • msutil.jar


      注 –

      SQL Server への接続は、すべて同じバージョンの JDBC ドライバを使用して実行してください。これには、リポジトリだけではなく、SQL Server のアカウントまたはテーブルを管理または要求するすべてのリソースアダプタ (Microsoft SQL アダプタ、Microsoft Identity Integration Server アダプタ、データベーステーブルアダプタ、スクリプト JDBC アダプタ、これらのアダプタをベースとするすべてのカスタムアダプタなど) が含まれます。異なるバージョンのドライバを使用しようとすると、競合エラーが発生します。


使用上の注意

SQL Server では、2 種類の認証を使用できます。

SQL Server リソースアダプタの Windows 認証モードを Microsoft SQL Server アダプタで設定できるのは、SQL Server サーバーインスタンスと同じ Windows セキュリティーおよび認証フレームワークに含まれる Windows マシンで Identity Manager サーバーが実行されている場合のみです。

JDBC ドライバでは、integratedSecurity 接続文字列プロパティーを使用して、Windows オペレーティングシステムにおけるタイプ 2 の統合認証の使用をサポートします。統合認証を使用するには、sqljdbc_auth.dll ファイルを JDBC ドライバがインストールされているコンピュータの Windows システムパス上のディレクトリにコピーします。

sqljdbc_auth.dll ファイルは、次の場所にインストールされます。

InstallationDirectory\sqljdbc_Version\Language\auth\

32 ビットプロセッサでは、x86 フォルダの sqljdbc_auth.dll ファイルを使用します。64 ビットプロセッサでは、x64 フォルダの sqljdbc_auth.dll ファイルを使用します。

詳細については、次の記事を参照してください。

http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/ms378428.aspx

SQL Server リソースアダプタは、次のシステムプロジージャーを使用してユーザーアカウントを管理します。

セキュリティーに関する注意事項

ここでは、サポートされる接続と特権の要件について説明します。

サポートされる接続

Identity Manager は、SSL 経由の JDBC を使用して SQL Server と通信します。

必要な管理特権

次の表に、システムプロジージャーを実行できるユーザーを示します。

システムプロジージャー  

必要なアクセス権  

sp_addlogin

sysadmin および securityadmin 固定サーバーロールのメンバー。

sp_addrole

sysadmin 固定サーバーロール、および db_securityadmin 固定データベースロールと db_owner 固定データベースロールのメンバー。

sp_addrolemember

sysadmin 固定サーバーロールと db_owner 固定データベースロールのメンバーは、sp_addrolemember を実行して固定データベースロールにメンバーを追加できます。ロールの所有者は、sp_addrolemember を実行して自分が所有する任意の SQL Server ロールにメンバーを追加できます。db_securityadmin 固定データベースロールのメンバーは、任意のユーザー定義のロールにユーザーを追加できます。

sp_addsvrrolemember

sysadmin 固定サーバーロールのメンバー。

sp_droplogin

sysadmin および securityadmin 固定サーバーロールのメンバー。

sp_droprolemember

sysadmin 固定サーバーロール、db_owner 固定データベースロール、および db_securityadmin 固定データベースロールのメンバーのみが、sp_droprolemember を実行できます。db_owner 固定データベースロールのメンバーのみが固定データベースロールからユーザーを削除できます。

sp_dropsvrrolemember

sysadmin 固定サーバーロールのメンバー。

sp_grantdbaccess

sysadmin 固定サーバーロール、db_accessadmin 固定データベースロール、および db_owner 固定データベースロールのメンバー。

sp_helplogins

sysadmin および securityadmin 固定サーバーロールのメンバー。

sp_helprole

デフォルトでは、public ロールに実行権が設定されます。

sp_helpsrvrolemember

デフォルトでは、public ロールに実行権が設定されます。

sp_helpuser

デフォルトでは、public ロールに実行権が設定されます。

sp_password

自分のログイン用のパスワードを変更するユーザーのために、デフォルトで public ロールに実行権が設定されます。sysadmin ロールのメンバーのみがほかのユーザーのログイン用のパスワードを変更できます。

sp_revokedbaccess

sysadmin 固定サーバーロール、db_accessadmin 固定データベースロール、および db_owner 固定データベースロールのメンバー。

プロビジョニングに関する注意事項

次の表に、このアダプタのプロビジョニング機能の概要を示します。

機能  

サポート状況  

アカウントの有効化/無効化 

あり 

アカウントの名前の変更 

なし 

パススルー認証 

  • 混合モード認証: 使用可

  • Windows 認証: 使用不可

前アクションと後アクション 

なし 

データ読み込みメソッド 

  • リソースから直接インポート

  • リソースの調整

アカウント属性

次の表に、デフォルトのアカウント属性 (すべて文字列) を示します。

Identity Manager ユーザー属性  

リソースユーザー属性  

説明  

domain 

IGNORE_ATTR

ユーザーが属するドメイン。 

defaultDB 

defaultDB

ユーザーがデフォルトで使用するデータベース。 

serverRoles 

serverRoles

ユーザーがメンバーになっているデータベースロール。 

複数のデータベースを管理する可能性があるため、Identity Manager の管理者は、各データベースを管理するためのアカウント属性を追加する必要があります。ほかの管理対象データベースの属性と区別するため、これらの属性には属性名の一部としてデータベース名を含めてください。

Identity Manager ユーザー属性  

データ型  

説明  

userNameDBName

String 

データベース上のアカウントのユーザー名。データベースの userName を設定することによってアカウントにデータベースへのアクセス権が与えられ、データベースの userName を消去することによってアクセス権が削除されます。 

rolesDBName

String 

データベース上のアカウントのロール。 

リソースオブジェクトの管理

なし

アイデンティティーテンプレート

$domain$ $accountId$

サンプルフォーム

MSSQLServerUserForm.xml

トラブルシューティング

Identity Manager のデバッグページを使用して、次のクラスでトレースオプションを設定します。