Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス

第 19 章 LDAP

Identity Manager では、Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) バージョン 3 をサポートするリソースアダプタが提供されます。このアダプタのクラス名は、com.waveset.adapter.LDAPResourceAdapter です。

アダプタの詳細

LDAPアダプタは、標準 LDAP インストールのプロビジョニングサービスを提供します。LDAP サーバーのレプリケーションの更新履歴ログを読み取り、それらの変更を Identity Manager ユーザーまたはカスタムワークフローに適用することもできます。


注 –

LDAP ChangeLog Active Sync アダプタおよび LDAP リスナー Active Sync は非推奨になりました。これらのアダプタのすべての機能は、LDAP リソースアダプタに統合されました。


リソースを設定する際の注意事項

LDAP アダプタは、旧バージョン形式のログを使用する Sun JavaTM System Directory Server リソース用の Active Sync をサポートします。Identity Manager 側では、LDAPActiveSyncForm.xml または LDAPPasswordActiveSyncForm.xml のいずれかを、同期の入力フォームとして使用します。Identity Manager の設定については、『Sun Identity Manager Deployment Guide』の第 3 章「Data Loading and Synchronization」および第 51 章LDAP パスワードの同期を参照してください。

Sun Java System Directory Server を設定して、更新履歴ログと修飾子情報の追跡を有効にするには、次の手順を参考にしてください (実際の手順は、Directory Server のバージョンによって異なります)。

ProcedureLDAP アダプタを使用するように Directory Server を設定する

  1. ディレクトリサーバーの設定タブで、「レプリケーション」フォルダをクリックし、「Enable change log」ボックスを選択します。5.0 以降のサーバーでは、RetroChangelog スナップインも有効にします。設定タブで、プラグインオブジェクトに移動し、旧バージョン形式の更新履歴ログプラグインを選択して有効にします。

  2. 新規作成または変更されたエントリの特殊な属性を維持するようにサーバーが設定されていることを確認するには、Directory Server コンソールの「設定」タブをクリックし、左側の区画でナビゲーションツリーのルートエントリを選択します。

  3. 「設定」サブタブをクリックし、「エントリの変更時間を記録」ボックスにチェックマークが付いていることを確認します。

    サーバーは、イベントが Identity Manager から起動されたかどうかを判断するために、新しく作成または変更したエントリに次の属性を追加します。

    • creatorsName: そのエントリを最初に作成したユーザーの DN。

    • modifiersName: そのエントリを最後に変更したユーザーの DN。

  4. 次の手順を実行して、自己署名付き証明書が実装されたディレクトリサーバーに SSL 経由で接続します。

    • CA 証明書をディレクトリサーバーから一時ファイルにエクスポートします。たとえば、Sun Java System Directory Server で次のコマンドを入力します。


      certutil -L -d DB_Directory -P slapd-HostName- -n Nickname -a > ds-cert.txt
    • この証明書をキーストアにインポートします。


    • cd $JAVA_HOME/jre/lib/security
      keytool -import -file PathTo/ds-cert.txt -keystore ./cacerts
       -storepass changeit -trustcacerts

Identity Manager のインストールに関する注意事項

このリソースでは、追加のインストール手順は必要ありません。

使用上の注意

ここでは、LDAP リソースアダプタの使用に関する情報を示します。 次のトピックで構成されています。

LDAP リソースでのパスワード同期の有効化については、第 51 章LDAP パスワードの同期を参照してください。

全般的な注意事項


注 –

更新履歴ログの監視にアカウントを使用する場合は、cn=changelog で ACI も作成するようにしてください。更新履歴ログのエントリに対しては書き込みも削除もできないため、アクセス権は読み取りと検索のみに設定するとよいでしょう。


Directory Server 向けの仮想リスト表示のサポート


注 –

ここでは、Identity Manager が RootDN 以外のユーザーとして LDAP リソースに接続することを前提としています。RootDN ユーザーとして接続する場合は、ここで説明する手順を適用できますが、ほかの LDAP 属性値でも可能な場合があります。詳細は、Directory Server のマニュアルを参照してください。

Microsoft ADAM でこの機能を有効にする方法については、「ADAM スキーマの修正」を参照してください。


Directory Server では、検索できる LDAP エントリの数と取得できる LDAP エントリの数を、それぞれ nsLookThroughLimit 属性と nsslapd-sizelimit 属性によって定義します。nsLookThroughLimit のデフォルト値は 5,000 で、nsslapd-sizelimit のデフォルト値は 2,000 です。どちらの属性も、-1 に設定すると制限が無効になります。これらの属性の値を変更した場合は、Directory Server を再起動してください。

必ずしもデフォルト値を変更した方がよいとは限りません。LDAP 検索のパフォーマンスを向上させるために、LDAP 仮想リスト表示 (VLV) コントロールを有効にできます。VLV は、一度にすべての検索結果を返さず、検索結果の一部を返します。

「ブロックを使用」リソース属性を使用すると、VLV コントロールの使用によって Identity Manager のクエリー結果を常にサイズ制限の範囲内を収めることができます。「ブロック数」リソース属性は、取得するユーザーの数を指定しますが、この値は nsslapd-sizelimit 属性に設定された値以下にする必要があります。

VLV インデックス (参照インデックスとも呼ばれる) を作成してください。 作成しないと、nsslapd-sizelimit によるサイズ制限が有効なままになります。VLV インデックスによってアカウントの反復処理のパフォーマンスが大幅に向上するため、調整、リソースからの読み込み、またはファイルへのエクスポートを頻繁に行う予定である場合は、インデックスを設定するようにしてください。

VLV インデックスの作成の詳細な手順については、Directory Server のマニュアルを参照してください。基本的なプロセスは次のとおりです。

ProcedureVLV インデックスを作成する

  1. 次のプロパティーを持つ vlvsearch オブジェクトを作成します。


    vlvbase: YourBaseContext
    vlvfilter: (&(objectclass=top)(objectclass=person)
    (objectclass=organizationalPerson) (objectclass=inetorgperson))
    vlvscope: 2

    vlvbase 属性は、「ベースコンテキスト」リソース属性に指定した値に一致させる必要があります。vlvfilter 属性には、「オブジェクトクラス」リソース属性に指定したクラスを、ここに示した形式で含める必要があります。vlvscope の値 2 は、サブツリー検索を示します。

  2. vlvindex コンポーネントを vlvsearch のサブオブジェクトとして作成します。vlvsort 属性を uid に設定してください。

  3. vlvindex コマンドまたはほかのメカニズムを使用して、VLV インデックスを構築します。

  4. ACI (アクセス制御命令) により次の項目のアクセス権を設定します。

    • vlvsearch オブジェクト

      • vlvindex

      • インデックスが作成されたディレクトリ

        更新履歴ログの VLV を設定するには、次の一般的な手順に従います。詳細な手順については、Directory Server のマニュアルを参照してください。

  5. 更新履歴ログの参照インデックスをまだ作成していない場合は、作成します。Directory Server のユーザーインタフェースを使用すると、デフォルトで “MCC cn=changelog” という名前の vlvsearch オブジェクトと、“SN MCC cn=changelog” という名前の vlvindex オブジェクトが作成されます。

  6. アクセス制御命令 (ACI) によりアクセス権を設定し、Identity Manager アカウントが次の項目の読み取り、比較、および検索の権限を持つようにします。

    • 更新履歴ログ (cn=changelog)

      • vlvsearch オブジェクト (cn=”MCC cn=changelog”,cn=config,cn=ldbm)

      • vlvindex オブジェクト (“SN MCC cn=changelog”,cn=config,cn=ldbm)

    Directory Server の一部のバージョンでは、更新履歴ログの nsLookThroughLimit 属性に 5,000 の値がハードコードされています。更新履歴ログの nsLookThroughLimit 制限にかかるのを避けるには、サーバーで保持する更新履歴ログエントリの最大数を 5,000 未満に制限します。更新履歴ログのエントリが失われるのを避けるには、アダプタのポーリング間隔を短くします。

アカウントの無効化と有効化

LDAP アダプタには、LDAP リソース上のアカウントを無効にするための方法が複数用意されています。アカウントを無効にするには、次のいずれかの手法を使用します。

パスワードを不明な値に変更する

アカウントのパスワードを不明な値に変更することによってアカウントを無効にするには、「LDAP アクティブ化メソッド」フィールドと「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドを空白のままにします。これは、アカウントを無効にするときのデフォルトの方法です。無効になったアカウントは、新しいパスワードを割り当てることによって再度有効にできます。

nsmanageddisabledrole ロールを割り当てる

nsmanageddisabledrole LDAP ロールを使用してアカウントの無効化と有効化を行うには、LDAP リソースを次のように設定します。

Procedurensmanageddisabledrole LDAP ロールを使用するように LDAP リソースを設定する

  1. 「リソースパラメータ」ページで、「LDAP アクティブ化メソッド」フィールドを nsmanageddisabledrole に設定します。

  2. 「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドを IDMAttribute=CN=nsmanageddisabledrole, baseContext に設定します。IDMAttribute は、次の手順でスキーマに指定します。

  3. 「アカウント属性」ページで、IDMAttribute を アイデンティティーシステム ユーザー属性として追加します。リソースユーザー属性を nsroledn に設定します。この属性のタイプは文字列にしてください。

  4. LDAP リソース上に nsAccountInactivationTmp という名前のグループを作成し、CN=nsdisabledrole,baseContext をメンバーとして割り当てます。

    これで、LDAP アカウントを無効にできます。LDAP コンソールを使用して検証するには、nsaccountlock 属性の値を確認します。値が true であれば、アカウントはロックされています。

    あとでアカウントが再度有効にされると、ロールからアカウントが削除されます。

nsAccountLock 属性を設定する

nsAccountLock 属性を使用してアカウントの無効化と有効化を行うには、LDAP リソースを次のように設定します。

ProcedurensAccountLock 属性を使用するように LDAP リソースを設定する

  1. 「リソースパラメータ」ページで、「LDAP アクティブ化メソッド」フィールドを nsaccountlock に設定します。

  2. 「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドを IDMAttribute=true に設定します。IDMAttribute は、次の手順でスキーマに指定します。たとえば、accountLockAttr=true とします。

  3. 「アカウント属性」ページで、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに指定した属性 (たとえば、accountLockAttr) を アイデンティティーシステム ユーザー属性として追加します。リソースユーザー属性を nsaccountlock に設定します。この属性のタイプは文字列にしてください。

  4. リソース上で、nsAccountLock LDAP 属性を true に設定します。

    アカウントを無効化すると、Identity Manager は、nsaccountlocktrue に設定します。また、すでに nsaccountlocktrue に設定されていた LDAP ユーザーについても、無効と見なします。nsaccountlock の値が true 以外の値 (NULL を含む) に設定されている場合、そのユーザーは有効であるとみなします。

nsmanageddisabledrole 属性や nsAccountLock 属性を使用せずにアカウントを無効にする

「使用中のディレクトリサーバーでは nsmanageddisabledrole 属性や nsAccountLock 属性を使用できないが、アカウントを無効にする同様の方法がある場合は、「LDAP アクティブ化メソッド」フィールドに次のいずれかのクラス名を入力します。「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに入力する値は、クラスによって異なります。

Class Name  

使用する状況  

com.waveset.adapter.util.ActivationByAttributeEnableFalse

ディレクトリサーバーは、属性を false に設定することによってアカウントを有効にし、属性を true に設定することによってアカウントを無効にします。 

この属性をスキーママップに追加します。次に、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに、(スキーママップの左側に定義された) この属性の Identity Manager 名を入力します。

com.waveset.adapter.util.ActivationByAttributeEnableTrue

ディレクトリサーバーは、属性を true に設定することによってアカウントを有効にし、属性を false に設定することによってアカウントを無効にします。 

この属性をスキーママップに追加します。次に、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに、(スキーママップの左側に定義された) この属性の Identity Manager 名を入力します。

com.waveset.adapter.util.ActivationByAttributePullDisablePushEnable

Identity Manager は、LDAP から属性と値のペアを引き出すことによってアカウントを無効にし、LDAP に属性と値のペアをプッシュすることによってアカウントを有効にします。 

この属性をスキーママップに追加します。次に、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに属性と値のペアを入力します。スキーママップの左側に定義されている、属性の Identity Manager 名を使用します。

com.waveset.adapter.util.ActivationByAttributePushDisablePullEnable

Identity Manager は、LDAP に属性と値のペアをプッシュすることによってアカウントを無効にし、LDAP から属性と値のペアを引き出すことによってアカウントを有効にします。 

この属性をスキーママップに追加します。次に、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに属性と値のペアを入力します。スキーママップの左側に定義されている、属性の Identity Manager 名を使用します。

com.waveset.adapter.util.ActivationNsManagedDisabledRole

ディレクトリは、特定のロールを使用してアカウントステータスを決定します。このロールにアカウントが割り当てられている場合、そのアカウントは無効になります。 

このロール名をスキーママップに追加します。次に、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに次の形式で値を入力します。

IDMAttribute=CN=roleName, baseContext

IDMAttribute は、スキーママップの左側に定義されている、ロールの Identity Manager 名です。

ADAM のサポート

LDAP アダプタは、Microsoft の Application Directory Application Mode (ADAM) にプロビジョニングするように設定できます。次のそれぞれの節では、ADAM のサポートを有効にする方法について説明します。

ADAM スキーマの修正

Identity Manager で使用するために ADAM スキーマの調整が必要なことがあります。リソーススキーマおよび LDAP リソースのアイデンティティーテンプレートには、一意の識別子 (またはアカウント ID) の参照が含まれることがあります。ADAM は、次の点がその他の LDAP 実装と異なります。

ADAM スキーマは、属性インデックス設定を定義します。スキーマの各属性定義エントリには searchFlags 属性があります。たとえば Uid は、スキーマコンテキストの cn=Uid,cn=Schema に位置します。searchFlags 属性は、ビットマスクであり、1 (インデックス作成)、2 (コンテナごとのインデックス作成)、および 64 (効率的な VLV クエリをサポートするインデックス) の値はインデックス作成に関連します。

ADAM インスタンスでスキーマを更新する詳細は、Microsoft のマニュアルを参照してください。

ADAM でのアカウントの有効化と無効化

ADAM での調整では、ページング結果コントロールまたは仮想リスト表示コントロールのいずれかを使用できます。ページング結果コントロールを使用するには、リソースのリソースパラメータ設定ページで、「Use Paged Results Control」チェックボックスにチェックマークを付けます。仮想リスト表示コントロールを使用するには、リソースのリソースパラメータ設定ページの「VLV Sort Attribute」で名前を付けた属性が、有効な VLV クエリーをサポートするオプションを設定して、ADAM でインデックス化されている必要があります。詳細は、「ADAM スキーマの修正」を参照してください。

Active Sync は ADAM でサポートされていません。

次の手順に従って、Identity Manager が ADAM のアカウントを有効および無効にできるようにします。

ProcedureADAM でのアカウントの有効化と無効化

  1. 「LDAP リソースパラメータ」ページで、「LDAP アクティブ化メソッド」パラメータを com.waveset.adapter.util.ActivationByAttributePushDisablePullEnable に設定します。

  2. 「LDAP アクティブ化パラメータ」を Identity_System_Attribute=true に設定します。アイデンティティーシステム属性は、次の手順で「アカウント属性」ページで指定します。たとえば MyUserAccountDisabled=true とします。

  3. 「アカウント属性」ページで、「LDAP アクティブ化パラメータ」フィールドに指定したアイデンティティーシステム属性をアイデンティティーシステムユーザー属性として追加します。リソースユーザー属性を msDS-UserAccountDisabled に設定します。この属性のタイプは文字列にしてください。

セキュリティーに関する注意事項

ここでは、サポートされる接続と特権の要件について説明します。

サポートされる接続

Identity Manager は、TCP/IP または SSL 経由の Java Naming and Directory Interface (JNDI) を使用して LDAP アダプタと通信します。

必要な管理特権

「ユーザー DN」リソースパラメータに値 cn=Directory Manager を指定すると、Identity Manager 管理者には、LDAP アカウント管理に必要なアクセス権が付与されます。別の識別名を指定する場合は、そのユーザーに、ユーザーの読み取り、書き込み、削除、および追加のアクセス権を付与してください。

プロビジョニングに関する注意事項

次の表に、このアダプタのプロビジョニング機能の概要を示します。

機能  

サポート状況  

アカウントの有効化/無効化 

あり 

アカウントの名前の変更 

あり 

パススルー認証 

あり 

前アクションと後アクション 

なし 

データ読み込みメソッド 

  • リソースから直接インポート

  • リソースの調整

アカウント属性

属性の構文 (または型) は、通常、属性がサポートされるかどうかを決定します。一般に、Identity Manager は Boolean 型、文字列型、整数型、およびバイナリ型の構文をサポートします。バイナリ属性は、バイト配列としてのみ安全に表現できる属性です。

次の表に、サポートされている LDAP 構文の一覧を示します。ほかの LDAP 構文でも、事実上 Boolean 型、文字列型、または整数型であれば、サポートされる可能性があります。オクテット文字列はサポートされません。

LDAP 構文

属性タイプ

オブジェクト ID

Audio 

Binary 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.4 

Binary 

Binary 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.5 

Boolean 

Boolean 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.7 

Country String 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.11 

DN 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.12 

Directory String 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.15 

Generalized Time 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.24 

IA5 String 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.26 

Integer 

Int 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.27 

Postal Address 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.41 

Printable String 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.44 

Telephone Number 

String 

1.3.6.1.4.1.1466.115.121.1.50 

デフォルトのアカウント属性

次の属性は、LDAP リソースアダプタの「アカウント属性」ページに表示されます。特に記載されていないかぎり、属性の型はすべて String です。

アイデンティティーシステム 属性  

リソースユーザー属性  

LDAP 構文  

説明  

accountId

uid

Directory string 

User ID 

accountId

cn

Directory string 

必須。ユーザーのフルネーム。 

firstname

givenname

Directory string 

ユーザーの名。 

lastname

sn

Directory string 

必須。ユーザーの姓。 

modifyTimeStamp

modifyTimeStamp

Generalized time 

ユーザーエントリが変更された日時を示します。 

password

userPassword

Octet string 

暗号化された値。ユーザーのパスワード。 

グループ管理属性

次の表に示すアカウント属性は、デフォルトではスキーマに表示されません。グループを管理するには、これらの属性をスキーママップに追加してください。

アイデンティティーシステム 属性  

リソースユーザー属性  

LDAP 構文  

説明  

user defined 

ldapGroups

ldapGroups

LDAP ユーザーがメンバーになっているグループの識別名のリスト。 

リソース属性である「グループメンバー属性」では、ユーザーの識別名を含むように更新される LDAP グループエントリの属性を指定します。「グループメンバー属性」のデフォルト値は、uniquemember です。

user defined 

posixGroups

なし 

LDAP ユーザーがメンバーになっている posixGroups エントリの識別名のリスト。

アカウントに Posix グループのメンバーシップを割り当てるには、そのアカウントが uid LDAP 属性の値を持っている必要があります。posixGroup エントリの memberUid 属性は、ユーザーの uid を含むように更新されます。

スキーママップに posixGroups または ldapGroups が定義されている場合は、次の動作に注意してください。

Person オブジェクトクラス

次の表に、LDAP Person オブジェクトクラスで定義されている、サポートされている属性を示します。Person オブジェクトクラスに定義されている属性の一部は、デフォルトで表示されます。

アイデンティティーシステム 属性  

リソースユーザー属性  

LDAP 構文  

説明  

description

Directory string

String 

ユーザーの特定の関心事についての簡潔でわかりやすい説明 

seeAlso

DN

String 

ほかのユーザーへの参照 

telephoneNumber

Telephone number

String 

第一電話番号 

Organizationalperson オブジェクトクラス

次の表に、LDAP organizationalPerson オブジェクトクラスで定義される追加のサポート対象属性の一覧を示します。このオブジェクトクラスは、Person オブジェクトクラスから属性を継承することもできます。

リソースユーザー属性  

LDAP 構文  

属性タイプ  

説明  

destinationIndicator

Printable string 

String 

この属性は、電報サービスに使用されます。 

facsimileTelephoneNumber

Facsimile telephone number 

String 

第一 FAX 番号。 

internationaliSDNNumber

Numeric string 

String 

オブジェクトに関連付けられた国際 ISDN 番号を指定します。 

l

Directory string 

String 

都市、国、その他の地理的領域などの地域の名前 

ou

Directory string 

String 

組織単位の名前 

physicalDeliveryOfficeName

Directory string 

String 

配達物の送付先となるオフィス。 

postalAddress

Postal address 

String 

ユーザーの勤務先オフィスの所在地。 

postalCode

Directory string 

String 

郵便配達用の郵便番号。 

postOfficeBox

Directory string 

String 

このオブジェクトの私書箱番号。 

preferredDeliveryMethod

Delivery method 

String 

受取人への優先される送付方法 

registeredAddress

Postal Address 

String 

受信者に配達を受け入れてもらう必要がある電報や速達文書の受け取りに適した郵便の宛先。 

st

Directory string 

String 

州名または都道府県名。 

street

Directory string 

String 

郵便の宛先の番地部分。 

teletexTerminalIdentifier

Teletex Terminal Identifier 

String 

オブジェクトに関連付けられたテレテックス端末の識別子 

telexNumber

Telex Number 

String 

国際表記法によるテレックス番号 

title

Directory string 

String 

ユーザーの役職を格納します。このプロパティーは、一般に、プログラマーのような職種ではなく、「シニアプログラマー」のような正式な役職を示すために使用されます。通常、Esq. や DDS などの敬称には使用されません。 

x121Address

Numeric string 

String 

オブジェクトの X.121 アドレス。 

inetOrgPerson オブジェクトクラス

次の表に、LDAP inetOrgPerson オブジェクトクラスで定義される追加のサポート対象属性の一覧を示します。このオブジェクトクラスは、organizationalPerson オブジェクトクラスから属性を継承することもできます。

アイデンティティーシステム 属性  

リソースユーザー属性  

LDAP 構文  

説明  

audio

Audio 

Binary 

オーディオファイル。 

businessCategory

Directory string 

String 

組織で実施されているビジネスの種類。 

carLicense

Directory string 

String 

自動車の登録番号 (ナンバープレート) 

departmentNumber

Directory string 

String 

組織内の部署を特定します 

displayName

Directory string 

String 

エントリを表示するときに優先的に使用されるユーザーの名前 

employeeNumber

Directory string 

String 

組織内の従業員を数値で示します 

employeeType

Directory string 

String 

従業員、契約社員などの雇用形態 

homePhone

Telephone number 

String 

ユーザーの自宅電話番号。 

homePostalAddress

Postal address 

String 

ユーザーの自宅住所。 

initials

Directory string 

String 

ユーザーのフルネームの各部のイニシャル。 

jpegPhoto

JPEG 

Binary 

JPEG 形式のイメージ。 

labeledURI

Directory string 

String 

ユーザーに関連付けられた URI (Universal Resource Indicator) とオプションのラベル。 

mail

IA5 string 

String 

1 つ以上の電子メールアドレス。 

manager

DN 

String 

ユーザーのマネージャーのディレクトリ名。 

mobile

Telephone number 

String 

ユーザーの携帯電話番号。 

o

Directory string 

String 

組織の名前。 

pager

Telephone number 

String 

ユーザーのポケットベル番号。 

preferredLanguage

Directory string 

String 

優先される、ユーザーの書き言葉または話し言葉の言語。 

roomNumber

Directory string 

String 

ユーザーのオフィスまたは部屋の番号。 

secretary

DN 

String 

ユーザーの管理補佐のディレクトリ名。 

userCertificate

certificate 

Binary 

バイナリ形式の証明書。 

リソースオブジェクトの管理

Identity Manager は、デフォルトで次の LDAP オブジェクトをサポートします。文字列ベース、整数ベース、またはブールベースの属性も管理できます。

リソースオブェクト  

サポートされる機能  

管理される属性  

Group 

作成、更新、削除、名前の変更、名前を付けて保存 

cndescriptionowneruniqueMember

Posix Group 

作成、更新、削除、名前の変更、名前を付けて保存 

cndescriptiongidmemberUid

Domain 

Find 

dc

Organizational Unit 

作成、削除、名前の変更、名前を付けて保存、検索 

ou

組織 

作成、削除、名前の変更、名前を付けて保存、検索 

LDAP リソースアダプタは、posixGroup エントリの管理機能を提供します。デフォルトでは、posixGroup に割り当てることができるアカウントのリストに posixAccount オブジェクトクラスが含まれています。LDAP Create Posix Group Form と LDAP Update Posix Group Form をカスタマイズして、posixAccount 以外のアカウントを一覧表示できます。ただし、これらのアカウントに対して、posixGroup のメンバーになるための uid 属性を定義する必要があります。

アイデンティティーテンプレート

このリソースのアイデンティティーテンプレートを指定する必要があります。

サンプルフォーム

組み込みのフォーム

その他の利用可能なフォーム

LDAPGroupCreateExt.xml フォームと LDAPGroupUpdateExt.xml フォームには、一意でないメンバー名を入力できます。

トラブルシューティング

Identity Manager のデバッグページを使用して、次のクラスの 1 つ以上でトレースオプションを設定します。