Identity Manager のチューニングを開始する前に、ここで説明することにすべて目を通してください。
この章で説明するチューニング方法は、ガイドラインとしてのみご利用ください。配備に合わせてこれらのチューニングの一部の変更が必要になる場合があります。さらに、本稼働環境に変更内容を適用する前に、チューニング内容を必ず検証しておいてください。
Identity Manager をチューニングする前に、次の項目が必要です。
アプリケーションサーバーのチューニングに慣れておくこと。
Java 5.0 (Sun Identity Manager 8.1 に必須) に使い慣れておくこと。
配備環境におけるパフォーマンス制限事項を理解しておくこと。
パフォーマンスの向上が必要な領域を特定できること。
この章に記載したチェックリストを理解しておくこと。
Identity Manager のチューニングに関しては、この章の説明のほかに、この節で紹介しているドキュメントや Web サイトも参照してください。
パフォーマンスのチューニングについては、次のドキュメントを参照してください。
表 4–1 関連ドキュメント
ドキュメントのタイトル |
説明 |
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『IBM Developer Kit and Runtime Environment, Java Technology Edition, Version 5.0 Diagnostics Guide』 |
AIX JVM を使用したパフォーマンス問題の診断方法について説明します。 |
Java パフォーマンスのチューニングに関する情報、テクニック、およびポインタが記載されています。 |
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『Oracle MetaLink: Note:114671.1: Gathering Statistics for the Cost Based Optimizer』 |
システム統計と Oracle ® の Cost-Based Optimizer (CBO) の使用方法について説明します。 注意: このドキュメントは、Oracle Metalink 購読者が入手できるものです。登録が必要です。 |
『Solaris Dynamic Tracing Guide』 |
DTrace を使用したシステム動作の監視、デバッグ、およびチューニング方法について説明します。 |
『Sun JavaTM System Application Server Performance Tuning Guide』 |
お使いの Sun Java System アプリケーションサーバーから最適なパフォーマンスを得る方法について説明します。Sun Microsystems ドキュメント Web サイト から、必要なバージョンの本書をダウンロードしてください。 |
『Tuning Garbage Collection with the 5.0 Java Virtual Machine』 |
JVM を使用したガベージコレクションアプリケーションのチューニング方法について説明します。 |
PrintGCStats スクリプトのダウンロード方法と使用方法、および JVM チューニングを最適なものにするための統計を収集する方法について説明します。 |
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Oracle の Cost-Based Optimizer がシステム統計を使用する仕組みについて説明します。 |
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JConsole を使用して、Java プラットフォームで実行中のアプリケーションの監視方法について説明します。 |
Identity Manager パフォーマンスをチューニングする際に有用と思われる Web サイトをいくつか次の表に示します。
表 4–2 有用な Web サイト
Web サイト URL |
説明 |
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診断ツール、フォーラム、機能と記事、セキュリティー情報、パッチの内容を含む Sun の Web サイト。 注意: このサイトの情報は、次の 3 分野に分かれています。
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フォーラムを参照したり、質問を投稿したりできる SDN (Sun Developer Network) Web サイト。 |
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Java プラットフォーム用オープンソースのパフォーマンスプロファイラである Java Runtime Analysis Toolkit の使用方法を説明する JRat Web サイト。 |
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Oracle データベースのチューニング情報を記載した、Oracle の社内フォーラムサイト。 注意: このサイトに記載されている情報にアクセスするには、Oracle Metalink の購読者になる必要があります。 |
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http://performance.netbeans.org/howto/jvmswitches/index.html |
パフォーマンスの向上に役立つ JVM スイッチのチューニング情報が記載された NetBeansTM Web サイト。 |
Sun の Share Space の Identity Manager リンク。 注意: このサイトに記載されている情報にアクセスするには、Share Space ID を登録する必要があります。 |
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Sun の Share Space の Identity Manager FAQ。 注意: この FAQ にアクセスするには、Share Space ID を登録する必要があります。 |
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SLAMD Distributed Load Generation Engine の Web サイト。 |
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OpenSolaris Community: DTrace の Web ページ。 |
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Solaris OS のチューニングに関する情報が記載されている Web サイト。 |
Identity Manager のソリューションのパフォーマンスは、次の配備固有の設定によって決まります。
リソース構成
接続しているリソースの数
接続しているリソースの種類
属性がリソースにマッピングされている方法
リソースの正確なバージョン
ネットワークトポロジ
ドメインコントローラの数と分散
インストールした Identity Manager ゲートウェイの数
同時設定の数
並行プロセスの数 (実効ワークフローの数)
同時に接続しているユーザーの数
同時に接続している Identity Manager 管理者の数
管理対象となるユーザーの総数
パフォーマンス問題をデバッグする際には、まず問題を解析して記述してください。次の設問に答えます。
パフォーマンスに問題がある場所はどこですか。調整、ワークフロー、カスタムワークフロー、GUI ページの読み込み、プロビジョニング、アクセスレビューうちのどれかですか。
CPU 境界、メモリー境界、リソース境界、ネットワーク境界のうちのどれかにあてはまりますか。
問題に対して設定は確認しましたか (ハードウェア、ネットワーク、パラメータなど)。
使用中の設置環境で、最近何か変更したものはありますか。
本質的に煩雑なリソースのプロファイルを試みて、問題がリソース側にあって Identity Manager 側にはないかどうか確認しましたか。
ビューのサイズはいくつですか。
複数のリソースにプロビジョニングしていませんか。
低速ネットワーク上のリソースが Identity Manager に接続されていませんか。
Identity Manager を搭載したサーバーで、余分なアプリケーションを実行していませんか。
組織に、ルール駆動型メンバーのルールが用意されていますか。
一貫したパターンがあるかどうかを実行して、一連のスレッドダンプを確認しましたか。
単一のスレッドダンプを見ただけでは、判断できないことがあります。
最近、トレースを起動しましたか。
JVM ガベージコレクションを確認しましたか。
メモリー管理に負荷が掛かる組織を追加しましたか。