Sun Identity Manager 8.1 システム管理者ガイド

データエクスポータのチューニング

データエクスポータを使用すると、Identity Manager の新規データ、変更データまたは削除データを、レポート作成と解析作業に適した外部のリポジトリにエクスポートできるようになります。実際のエクスポートデータはバッチで行われます。ここで、エクスポート対象となる各種データが独自のエクスポート周期を指定できます。Identity Manager リポジトリに付属しているエクスポート対象のデータと、エクスポート周期の長さと変更されるデータ量にもよりますが、エクスポートされるデータ量は大きくなりがちです。

Identity Manager のデータ型の中には、後からエクスポートできるように、特殊なテーブルのキューに入れられるものがあります。具体的に言うと、WorkflowActivityResourceAccount データがキューに入れられます。こうしないとこのデータが持続しないためです。型に加えられたすべての変更点をウェアハウスで監視する必要があったり、TaskInstanceWorkItem データなど、エクスポート周期に対応しないライフサイクルの型があると、どの持続性のデータ型でもキューに入れられることもあります。

パフォーマンスを最大限に高めるには、ウェアハウスで必要なデータ型だけをキューに入れてエクスポートしてください。データエクスポートはデフォルトで無効になっていますが、データエクスポートを有効にすると、すべてのデータ型がエクスポートされます。不要なデータ型はすべて無効にしてください。

エクスポートタスクがデータをエクスポートする際、このタスクは複数スレッドを使用して、できる限り多くのスループットを達成するためにエクスポートを一刻も早く完了しようとします。Identity Manager リポジトリとウェアハウスの入出力速度にもよりますが、export タスクが Identity Manager サーバーのプロセッサを完全に占有し、これが対話式パフォーマンスが低下する原因になります。できればエクスポートは、エクスポートタスクに専用のマシンで実行するか、少なくともそのマシンに対話式処理がない期間に実行するようにします。

エクスポートタスクでサポートしているチューニングパラメータは、次のとおりです。

排出スレッドカウントは、最も需要なスループットです。キューテーブルに多数のレコードがある場合、(最大 24 まで) スレッド数を増せばスループットが高まるようになります。ただし、そのキューがある種のレコードに占有されていると、実際に高速化できる排出スレッドは少なくなります。エクスポートタスクは、割り当てできるスレッドのセット数までキューテーブルの中身を分けて、それぞれのスレッドに排出対象のセットを入れようとします。これらのスレッドには、ほかのリポジトリテーブルを排出している排出スレッドも含まれます。