Sun GlassFish Enterprise Server v3 管理ガイド

ライフサイクルモジュールについて

「ライフサイクルモジュール」は初期化サービスとも呼ばれ、Enterprise Server 環境内で短期的または長期的な Java ベースタスクを実行する手段として利用できます。これらのモジュールはサーバーの起動時に自動的に開始され、サーバーのライフサイクルのさまざまな段階で通知を受け取ります。ライフサイクルモジュールの設定済みのプロパティーは、サーバーの初期化中にプロパティーとして渡されます。

ライフサイクルモジュールのすべてのクラスとインタフェースは、as-install /glassfish/modules/glassfish-api.jar ファイルに格納されています。

ライフサイクルモジュールは次の Enterprise Server イベントを待機し、イベントに応じてタスクを実行します。

  1. 「初期化」。サーバーは構成を読み取り、組み込みサブシステム (セキュリティーサービスやロギングサービス) を初期化して、コンテナを作成します。

  2. 「起動」。サーバーは配備されたアプリケーションを読み込んで初期化します。

  3. 「実行可能」。サーバーは要求の処理を開始します。

  4. 「シャットダウン」。サーバーはアプリケーションをシャットダウンして停止します。

  5. 「終了」。サーバーはコンテナ、組み込みサブシステム、およびサーバー実行環境を終了します。

これらのイベントは LifecycleEvent クラスで定義されます。ライフサイクルモジュールの作成については、『Sun GlassFish Enterprise Server v3 Application Development Guide』の第 13 章「Developing Lifecycle Listeners」を参照してください。


注 –

is-failure-fatal 設定が true に設定されている場合は (デフォルトでは false)、ライフサイクルモジュールで障害が発生したときにサーバーの初期化または起動が中止されます。ただし、シャットダウンまたは終了は実行されます。