Logical Domains 1.2 管理ガイド

自動割り当てのアルゴリズム

論理ドメインまたはネットワークデバイスの作成時に MAC アドレスを指定しない場合、Logical Domains Manager は MAC アドレスを自動的に確保して、その論理ドメインまたはネットワークデバイスに割り当てます。この MAC アドレスを取得するために、Logical Domains Manager はアドレスの選択を繰り返し試みて、潜在的な競合がないか確認します。

可能性のあるアドレスを選択する前に、Logical Domains Manager は、自動的に割り当てられ、最近解放されたアドレスが、ここで使用するためにデータベースに保存されているかどうかをまず確認します (「解放された MAC アドレス」 を参照)。保存されていた場合、Logical Domains Manager はデータベースから候補となるアドレスを選択します。

最近解放されたアドレスが使用できない場合、MAC アドレスはこの用途のために確保された 256K の範囲のアドレスからランダムに選択されます。候補として選択される MAC アドレスが重複する可能性を少なくするために、MAC アドレスはランダムに選択されます。

選択されたアドレスは、ほかのシステムのその他の Logical Domains Manager に対して確認され、重複した MAC アドレスが実際に割り当てられることを防止します。使用されているアルゴリズムは、「重複した MAC アドレスの検出」 に記載されています。アドレスがすでに割り当てられている場合、Logical Domains Manager は、ほかのアドレスの選択および競合の再確認を繰り返し行います。この動作は、まだ割り当てられていない MAC アドレスが見つかるか、30 秒の制限時間が経過するまで続きます。制限時間に達すると、デバイスの作成が失敗し、次のようなエラーメッセージが表示されます。


Automatic MAC allocation failed.  Please set the vnet MAC address manually.