Logical Domains 1.2 管理ガイド

ZFS を使用したディスクイメージの格納

次のコマンドは、ゲストドメイン ldg1 にディスクイメージを作成します。このゲストドメイン用に ZFS ファイルシステムを作成し、このゲストドメインのすべてのディスクイメージをそのファイルシステムに格納します。


primary# zfs create ldmpool/ldg1

ディスクイメージは、ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルに格納できます。ZFS ボリュームは、サイズにかかわらず、zfs create -V コマンドを使用すると迅速に作成できます。一方、ZFS ファイルは、mkfile コマンドを使用して作成する必要があります。このコマンドの完了まで少し時間がかかることがあります。特に、作成するファイルが非常に大きいときに時間がかかり、多くはディスクイメージの作成時に該当します。

ZFS ボリュームと ZFS ファイルはいずれも、スナップショットや複製など、ZFS 機能の利点を利用できますが、ZFS ボリュームは疑似デバイス、ZFS ファイルは通常のファイルです。

ディスクイメージを、Solaris OS のインストール先の仮想ディスクとして使用する場合は、次のものを収容できる容量を確保してください。

したがって、Solaris OS 全体をインストールするためのディスクイメージのサイズは、8G バイト以上になります。

ZFS によるディスクイメージの格納例

    次の手順を実行します。

  1. ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルに 10G バイトのイメージを作成します。

  2. ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルを仮想ディスクとしてエクスポートします。ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをエクスポートする構文は同じですが、バックエンドへのパスは異なります。

  3. エクスポートされた ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをゲストドメインに割り当てます。

ゲストドメインが起動すると、ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルは、Solaris OS のインストールが可能な仮想ディスクとして表示されます。

ProcedureZFS ボリュームを使用してディスクイメージを作成する

  1. たとえば、ZFS ボリュームに 10G バイトのディスクイメージを作成します。


    primary# zfs create -V 10gb ldmpool/ldg1/disk0
    

ProcedureZFS ファイルを使用してディスクイメージを作成する

  1. たとえば、ZFS ボリュームに 10G バイトのディスクイメージを作成します。


    primary# zfs create ldmpool/ldg1/disk0
    primary# mkfile 10g /ldmpool/ldg1/disk0/file
    

ProcedureZFS ボリュームをエクスポートする

  1. ZFS ボリュームを仮想ディスクとしてエクスポートします。


    primary# ldm add-vdsdev /dev/zvol/dsk/ldmpool/ldg1/disk0 ldg1_disk0@primary-vds0
    

ProcedureZFS ファイルをエクスポートする

  1. ZFS ファイルを仮想ディスクとしてエクスポートします。


    primary# ldm add-vdsdev /ldmpool/ldg1/disk0/file ldg1_disk0@primary-vds0
    

ProcedureZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをゲストドメインに割り当てる

  1. ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをゲストドメイン (次の例では ldg1) に割り当てます。


    primary# ldm add-vdisk disk0 ldg1_disk0@primary-vds0 ldg1