Logical Domains 1.2 管理ガイド

SVM での仮想ディスクの使用

RAID またはミラー SVM ボリュームが別のドメインで仮想ディスクとして使用される場合は、排他 (excl) オプションを設定せずにエクスポートする必要があります。このようにしないと、SVM ボリュームのいずれかのコンポーネントで障害が発生したときに、metareplace コマンドまたはホットスペアを使用した SVM ボリュームの復旧が開始されません。metastat コマンドはそのボリュームを再同期化中と判断しますが、再同期化は進行していません。

たとえば、/dev/md/dsk/d0excl オプションを使用して別のドメインに仮想ディスクとしてエクスポートされた RAID SVM ボリュームで、d0 にはいくつかのホットスペアデバイスが構成されているとします。d0 のコンポーネントに障害が発生すると、SVM は障害の発生したコンポーネントをホットスペアに交換して、ふたたび SVM ボリュームとの同期をとります。ただし、再同期化は開始されません。ボリュームは再同期化中として報告されますが、再同期化は進行していません。


# metastat d0
d0: RAID
    State: Resyncing
    Hot spare pool: hsp000
    Interlace: 32 blocks
    Size: 20097600 blocks (9.6 GB)
Original device:
    Size: 20100992 blocks (9.6 GB)
Device                                     Start Block  Dbase   State Reloc
c2t2d0s1                                           330  No       Okay  Yes
c4t12d0s1                                          330  No       Okay  Yes
/dev/dsk/c10t600C0FF0000000000015153295A4B100d0s1  330  No  Resyncing  Yes

このような状況で再同期化を完了するには、SVM ボリュームを仮想ディスクとして使用しているドメインを停止してバインドを解除する必要があります。そのあと、metasync コマンドを使用して、SVM ボリュームを再同期化できます。


# metasync d0