RAID またはミラー SVM ボリュームが別のドメインで仮想ディスクとして使用される場合は、排他 (excl) オプションを設定せずにエクスポートする必要があります。このようにしないと、SVM ボリュームのいずれかのコンポーネントで障害が発生したときに、metareplace コマンドまたはホットスペアを使用した SVM ボリュームの復旧が開始されません。metastat コマンドはそのボリュームを再同期化中と判断しますが、再同期化は進行していません。
たとえば、/dev/md/dsk/d0 は excl オプションを使用して別のドメインに仮想ディスクとしてエクスポートされた RAID SVM ボリュームで、d0 にはいくつかのホットスペアデバイスが構成されているとします。d0 のコンポーネントに障害が発生すると、SVM は障害の発生したコンポーネントをホットスペアに交換して、ふたたび SVM ボリュームとの同期をとります。ただし、再同期化は開始されません。ボリュームは再同期化中として報告されますが、再同期化は進行していません。
# metastat d0 d0: RAID State: Resyncing Hot spare pool: hsp000 Interlace: 32 blocks Size: 20097600 blocks (9.6 GB) Original device: Size: 20100992 blocks (9.6 GB) Device Start Block Dbase State Reloc c2t2d0s1 330 No Okay Yes c4t12d0s1 330 No Okay Yes /dev/dsk/c10t600C0FF0000000000015153295A4B100d0s1 330 No Resyncing Yes |
このような状況で再同期化を完了するには、SVM ボリュームを仮想ディスクとして使用しているドメインを停止してバインドを解除する必要があります。そのあと、metasync コマンドを使用して、SVM ボリュームを再同期化できます。
# metasync d0 |