Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド

ワークスペースのカスタマイズ

ワークスペース名やワークスペース数を変更するために、フロントパネルのワークスペース・スイッチを使用できます。

ワークスペース名を変更するには

  1. 名前を変更するワークスペースのワークスペース・ボタンを選択します。

  2. そのボタンのポップアップ・メニューで、[名前の変更] を選択します (そのボタン上で [Shift]+[F10] キーかマウス・ボタン 3 を押すと表示されます)。

    ワークスペース・ボタンがテキスト・フィールドに変わります。

  3. テキスト・フィールドを編集します。

  4. [Return] キーを押します。

ワークスペースを追加するには

  1. ワークスペース・スイッチの任意の領域を選択して、マウス・ボタン 3 を押し、ポップアップ・メニューを表示します。

  2. ポップアップ・メニューで、[ワークスペースの追加] を選択します。

    [新規] という新しいワークスペースが、ワークスペースセットの最後に追加されます。

  3. ワークスペース名を変更します (詳細は、ワークスペース名を変更するにはを参照してください)。

ワークスペースを削除するには

ウィンドウを含むワークスペースを削除すると、それらのウィンドウは次のワークスペースに移動します。

  1. 削除するワークスペースのワークスペース・ボタンを選択します。

  2. ボタンのポップアップ・メニューで [削除] を選択します (そのボタン上で [Shift]+[F10] キーまたはマウス・ボタン 3 を押すと表示されます)。

ワークスペース・スイッチのコントロールをカスタマイズするには

これは、フロントパネル構成ファイルを作成する必要がある上級タスクです。上級カスタマイズについては、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』で説明します。

デフォルトでは、ワークスペース・スイッチには、次の 4 つの位置があります。

Graphic

これらのコントロールの 1 つを置換するには、次の手順を実行します ([ブランク] もコントロールとします)。

  1. ワークスペース・スイッチに配置するアプリケーションを [アプリケーション] サブパネルにインストールします。

    たとえば、[システム負荷] コントロールをスイッチに追加する場合は、[デスクトップツール] アプリケーション・グループから [アプリケーション] サブパネルへドラッグします。

  2. コントロールを [アプリケーション] サブパネルにインストールしたときに自動的に作成されたフロントパネル構成ファイルを探します。定義はディレクトリ $HOME/.dt/types/fp_dynamic にあります。

    たとえば、[システム負荷] コントロールを [アプリケーション] サブパネルに追加した場合は、Xload1.fp ファイルが作成されます。

  3. フロントパネル構成ファイルを $HOME/.dt/types/fp_dynamic ディレクトリから $HOME/.dt/types ディレクトリに移動します。

  4. $HOME/.dt/types ディレクトリのフロントパネル構成ファイルを開きます。

    CONTAINER_TYPECONTAINER_NAME を定義する行を次のように編集します。

       CONTAINER_TYPE						SWITCH
       CONTAINER_NAME						Switch
  5. 位置 (POSITION_HINTS) を定義する行を編集します。

    たとえば、[ブランク] の位置にコントロールを配置する場合は、次のように設定します。

       POSITION_HINTS					3
  6. フロントパネル構成ファイルを保存します。

  7. $HOME/.dt/types ディレクトリに別のファイルを作成します。

    ファイル名は .fp で終了しなければなりません。たとえば、$HOME/.dt/types/DeleteBlank.fp という新規ファイルを作成します。

  8. そのファイルを開きます。

  9. /usr/dt/appconfig/types/language/dtwm.fp ファイルを別のエディタ・ウィンドウで開きます。

    このファイルは読み取り専用のため、書き込めません。

  10. /usr/dt/appconfig/types/language/dtwm.fp ファイルで、置換しようとしているスイッチ・コントロールの定義を探します。

    次に、[ブランク] コントロールの定義例を示します。

       CONTROL Blank
        {
        	TYPE					blank
        	CONTAINER_NAME		Switch
        	CONTAINER_TYPE		SWITCH
        	POSITION_HINTS		3
        	ICON					FpblnkS
        	HELP_TOPIC			FPOnItemSwitch
        	HELP_VOLUME			FPanel
        }
  11. 置換しようとしているコントロールの定義を /usr/dt/appconfig/types/language/dtwm.fp から新規の構成ファイルにコピーします。

    たとえば、[ブランク] コントロールの定義を新規ファイル $HOME/.dt/types/DeleteBlank.fp にコピーします。

  12. 定義の最後に DELETE True という行を {} に入れて追加します。

       CONTROL Blank
        {
         …
         HELP_VOLUME		FPanel
         DELETE				True
        }
  13. ファイルを保存します。

  14. ワークスペース・メニューで [ワークスペース・マネージャの再起動] を選択します。

フロントパネルとマルチスクリーン

Solaris CDE では「マルチヘッド」システム、つまり同一ワークステーションでのマルチスクリーンをサポートしています。このため、CDE のデスクトップに対し領域を効果的に追加できます。デフォルトでは、システムの画面ごとに独自のフロントパネルがあります。

CDE では、フロントパネルは別々に処理されるため、あるフロントパネルに変更を加えても他のフロントパネルには影響しません。詳細は、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』の「さまざまな構成」と「フロントパネル拡張機能のカスタマイズ」の章を参照してください。