Solaris ユーザーズガイド (上級編)

コマンドの別名

コマンドの別名は、頻繁に入力するコマンドに利用できる便利な短縮名です。たとえば、削除コマンド (rm) のデフォルト設定では、ファイルを削除する前に確認を求められませんが、入力を誤って必要なファイルを削除してしまう危険性があるため、この設定では不都合な場合があります。alias 変数を使うと、ユーザプロファイルファイルを編集してこの設定を変更できます。

C シェルと TC シェルでは、ユーザプロファイルファイルに次の行を追加します。


alias rm  'rm -i'

Bourne Again シェル、Korn シェル、および Z シェルでは、ユーザプロファイルファイルに次の行を追加します。


alias rm='rm -i'

ユーザプロファイルファイルにこの行があれば、rm と入力するだけで rm -i (対話形式の rm コマンド) と入力したのと同じことになります。したがって、ファイルが削除される前に常に確認を求められるようになります。上記の例で、rm -i の両側の引用符は、rm-i の間に空白を挿入するために必要です。 この引用符がないと、シェルは空白のあとのテキストを正しく解釈できません。

ユーザプロファイルファイルに対して行なった変更を、現在のウィンドウ内でただちに有効にするには、別のコマンドを入力する必要があります。C シェルと TC シェルでは、次のコマンドを使用します。


example% source user-profile-file

source コマンドを実行すると、現在のユーザプロファイルファイルが読み取られてこのファイル内のコマンドが実行されます。

Bourne Again シェル、Korn シェル、および Z シェルでは、次のコマンドを入力すると別名がただちに有効になります。


$ . user-profile-file

Bourne Again シェル、Korn シェル、および Z シェルでは、C シェルおよび TC シェルにおける source コマンドと同じ役割を果たす (.) コマンドを使用します。


注 –

alias コマンドを使用して作成されるコマンドエイリアスは、現在のセッションにしか適用されません。