Solaris DHCP サービス開発ガイド

はじめに

Solaris DHCP サービス開発ガイド』は、現在の SolarisTMDHCP サービスではサポートされていないデータストレージ機能について説明したものです。このマニュアルには、Solaris DHCP で使用されるデータアクセスフレームワークの概要や開発者向けの一般的な指針の他に、新しいデータ格納をサポートするモジュールの作成に必要な API 関数の説明が含まれています。

対象読者

このマニュアルは、Solaris DHCP サービスで使用できるデータストレージの選択に関心がある Solaris のプログラマを対象としています。

内容の紹介

このマニュアルは、次の章から構成されています。

第 1 章「Solaris DHCP データアクセスアーキテクチャの概要」では、DHCP サービスのデータアクセスに使用されるアーキテクチャの概要を説明します。

第 2 章「モジュール作成者のためのアーキテクチャの機能」では、このアーキテクチャに求められる要件について説明します。

第 3 章「サービスプロバイダ層の API」では、ユーザーがエクスポートする API 関数について説明します。

第 4 章「コード例とテスト」では、サンプルコードのテンプレートと、パブリックモジュールのためのコードの作成やデバッグを行う上で役立つ SunTM の Web サイトの情報が記載されています。

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.comTM では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則