ONC+ 開発ガイド

リスナーの使用

次に示すように pmadm を使用して RPC サービスを追加します。


pmadm -a -p pm_tag -s  svctag -i id -v vers  \
 
	-m `nlsadmin -c command -D -R prog:vers`

次に、コマンド行引数を示します。

-a

サービスの追加

-p pm_tag

サービスへのアクセスを提供するポートモニターに結合したタグの指定

-s svctag

サーバーの ID コード

-i id

サービス svctag に割り当てられた /etc/passwd 内のユーザー名

-v ver

ポートモニターのデータベースファイルのバージョン番号

-m

サービスを呼び出す nlsadmin コマンドを指定。nlsadmin コマンドには引数を渡すことができます。たとえば、rusersd という名前のリモートプログラムサーバーのバージョン 1 を追加する場合は、pmadm コマンドは次のようになります。


# pmadm -a -p tcp -s rusers -i root -v 4 \
 
-m `nlsadmin -c /usr/sbin/rpc.ruserd -D -R 100002:1`

このコマンドでは、root パーミッションが指定され、listener データベースファイルのバージョン 4 でインストールされ、TCP トランスポート上で使用可能になります。pmadm の引数やオプションは複雑であるため、RPC サービスはコマンドスクリプトでもメニューシステムでも追加できます。メニューシステムを使用するには、sysadm ports と入力して、port_services オプションを選択します。

サービスを追加した場合は、その後リスナーを再初期化してサービスを利用可能にしなければなりません。そのためには、次のようにリスナーを一度止めてから再起動します。このとき rpcbind が実行されている必要があります。

# sacadm -k -p pmtag
# sacadm -s -p pmtag

リスナープロセスの設定などについての詳細は、 listen(1M)pmadm(1M)、および sacadm(1M) のマニュアルページを参照してください。 また、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「TCP/IP プロトコルがデータ通信を行う方法」も参照してください。