次の表に、Solaris OS をインストールするための基本的なシステム要件の一覧を示します。
表 1–1 SPARC: メモリー、スワップ、およびプロセッサの推奨事項
SPARC システム |
サイズ |
---|---|
インストールやアップグレードに必要なメモリー |
推奨サイズは 256M バイトです。最小サイズは 128 M バイトです。 注 – オプションのインストール機能の中には、メモリーが十分でないと有効にできないものもあります。たとえば、DVD からインストールする場合にメモリーが不足していると、Solaris インストールプログラムの GUI ではなくテキストインストーラが使用されます。メモリー要件の詳細については、表 1–3 を参照してください。 |
スワップ領域 |
デフォルトのサイズは 512M バイトです。 注 – スワップ領域のカスタマイズが必要になる場合もあります。スワップ領域は、システムのハードディスクのサイズに基づいて決まります。 |
プロセッサ要件 |
200 MHz 以上のプロセッサが必要です。 |
表 1–2 x86: メモリー、スワップ、およびプロセッサの推奨事項
x86 システム |
サイズ |
---|---|
インストールやアップグレードに必要なメモリー |
注 – オプションのインストール機能の中には、メモリーが十分でないと有効にできないものもあります。たとえば、DVD からインストールする場合にメモリーが不足していると、Solaris インストールプログラムの GUI ではなくテキストインストーラが使用されます。メモリー要件の詳細については、表 1–3 を参照してください。 |
スワップ領域 |
デフォルトのサイズは 512M バイトです。 注 – スワップ領域のカスタマイズが必要になる場合もあります。スワップ領域は、システムのハードディスクのサイズに基づいて決まります。 |
プロセッサ要件 |
120 MHz 以上のプロセッサが必要です。ハードウェアによる浮動小数点サポートが必要です。 |
Solaris 10 Operating System DVD または Solaris 10 SOFTWARE - 1 CD に入っている Solaris インストールプログラムは、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) で、あるいは対話式テキストインストーラとしてデスクトップセッションまたはコンソールセッションで、実行できます。x86 システムの場合、Solaris インストールプログラムに Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) が含まれています。
GUI - Solaris インストール GUI には、ウィンドウ、プルダウンメニュー、ボタン、スクロールバー、アイコン画像などがあり、これらを使ってインストールプログラムを操作できます。GUI には、ローカルまたはリモートの DVD-ROM ドライブか CD-ROM ドライブ、またはネットワーク接続、およびビデオアダプタ、キーボード、モニター、十分なメモリーが必要です。これらのメモリー要件の詳細については、表 1–3 および表 1–4 を参照してください。
テキストインストーラ - Solaris の対話式テキストインストーラを使用すると、端末またはコンソールウィンドウに情報を入力してインストールプログラムを操作できます。テキストインストーラは、ウィンドウ表示環境のデスクトップセッションか、コンソールセッションで実行できます。テキストインストーラには、ローカルまたはリモートの DVD-ROM ドライブか CD-ROM ドライブ、またはネットワーク接続、およびキーボードとモニターが必要です。Solaris インストールテキストインストーラを tip コマンドで実行できます。詳細は、tip(1) のマニュアルページを参照してください。
ソフトウェアをインストールするときに、GUI を使用する方法、ウィンドウ表示環境を使用する方法、またはウィンドウ表示環境を使用しない方法を選択できます。十分なメモリーがある場合は、デフォルトで GUI が表示されます。GUI を表示できるだけの十分なメモリーがない場合は、デフォルトでその他の環境が表示されます。nowin ブートオプションまたは text ブートオプションを指定すると、デフォルトよりも優先されます。ただし、システムのメモリー量による制限や、リモートでインストールする場合の制限があります。また、ビデオアダプタが検出されない場合、Solaris インストールプログラムは自動的にコンソールベースの環境で表示されます。表 1–3 および表 1–4 に、これらの環境とそれを表示するためのメモリー要件を示します。
表 1–3 SPARC: 表示オプションとメモリー要件
SPARC: メモリー |
インストールの種類 |
説明 |
---|---|---|
128 〜 383M バイト |
テキストベース |
画像は含まれませんが、ウィンドウとほかのウィンドウを開く機能が提供されます。 text ブートオプションを使用している場合でシステムに十分なメモリーがあるときは、ウィンドウ表示環境でインストールされます。tip ラインを介してリモートでインストールする場合や、nowin ブートオプションを使用してインストールする場合は、コンソールベースのインストールに限定されます。 |
384M バイト以上 |
GUI ベース |
ウィンドウ、プルダウンメニュー、ボタン、スクロールバー、およびアイコン画像が提供されます。 |
表 1–4 x86: 表示オプションとメモリー要件
選択を入力するか、プロンプトに特別なコマンドを入力することで、インストールに使用するインストーラを指定することもできます。手順については、第 2 章「Solaris インストールプログラムによるインストール (作業)」を参照してください。
Solaris ソフトウェアグループは Solaris パッケージの集まりです。それぞれのソフトウェアグループには、異なる機能やハードウェアドライバのサポートが含まれています。
初期インストールの場合は、システムでどの機能を実行するかを考慮して、インストールするソフトウェアグループを選択します。
アップグレードの場合は、システムにインストールされているソフトウェアグループでアップグレードする必要があります。たとえば、システムにエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループがインストールされている場合には、開発者システムサポートソフトウェアグループにアップグレードするオプションはありません。ただし、アップグレード中に、インストール済みのソフトウェアグループに属していないソフトウェアをシステムに追加することはできます。
Solaris ソフトウェアのインストール時には、選択した Solaris ソフトウェアグループに対してパッケージを追加したり、削除したりすることができます。パッケージの追加や削除を行う場合には、ソフトウェアの依存関係や Solaris ソフトウェアがどのようにパッケージ化されているかを知っている必要があります。
次の図は、ソフトウェアパッケージのグループを示しています。Reduced Networking サポートには、最小限の数のパッケージが含まれています。全体ディストリビューションと OEM サポートには、すべてのパッケージが含まれています。
表 1–5 に、Solaris ソフトウェアグループ、およびそれぞれのグループのインストールに推奨されるディスク容量の一覧を示します。
表 1–5 の推奨ディスク容量には、次の項目の容量も含まれています。
スワップ領域
パッチ
追加のソフトウェアパッケージ
各ソフトウェアグループに必要なディスク容量は、この表に一覧表示されている容量より少ない場合があります。
ディスク容量の計画方法の詳細は、『Solaris 10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の「ディスク容量とスワップ領域の割り当て」を参照してください。
ソフトウェアグループ |
説明 |
推奨ディスク容量 |
---|---|---|
全体ディストリビューションと OEM サポート |
全体ディストリビューションのパッケージに加え、追加のハードウェアドライバが含まれています。これには、インストール時にシステムに存在していないハードウェアのドライバも含まれます。 |
6.8G バイト |
全体ディストリビューション |
開発者システムサポートのパッケージに加え、サーバーに必要な追加のソフトウェアが含まれています。 |
6.7G バイト |
開発者システムサポート |
エンドユーザーシステムサポートのパッケージに加え、ソフトウェア開発用の追加のサポートが含まれています。ソフトウェア開発のサポートとして、ライブラリ、インクルードファイル、マニュアルページ、プログラミングツールなどが追加されています。ただし、コンパイラは含まれていません。 |
6.6G バイト |
エンドユーザーシステムサポート |
ネットワークに接続された Solaris システムと共通デスクトップ環境 (CDE) の起動と実行に必要な最小限のコードを提供するパッケージが含まれています。 |
5.3G バイト |
コアシステムサポート |
ネットワークに接続された Solaris システムの起動と実行に必要な最小限のコードを提供するパッケージが含まれています。 |
2.0G バイト |
Reduced Networking サポート |
ネットワークサービスのサポートが限定された Solaris システムを起動および実行するために必要な最小限のコードを提供するパッケージが含まれています。Reduced Networking サポートは、テキストベースのマルチユーザーコンソールと、システム管理ユーティリティーを提供します。このソフトウェアグループを使用すると、システムでネットワークインタフェースを認識できますが、ネットワークサービスがアクティブになることはありません。 |
2.0G バイト |