Solaris 10 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)

非大域ゾーンを使用している場合のインストールとアップグレード

Solaris OS がインストールされている場合、大域ゾーンにインストールされたソフトウェアグループのパッケージはすべての非大域ゾーンで共有されます。たとえば、全体ディストリビューションをインストールした場合、これらのパッケージはすべてのゾーンに含まれます。デフォルトでは、大域ゾーンに追加パッケージをインストールすると、これらも非大域ゾーンに追加されます。アプリケーション、ネームスペース、サーバー、NFS や DHCP などのネットワーク接続、その他のソフトウェアを、非大域ゾーンに分離できます。それぞれの非大域ゾーンは、ほかの非大域ゾーンを認識せず、それぞれ独立して動作可能です。たとえば、大域ゾーンに全体ディストリビューションをインストールし、個々の非大域ゾーンでは Java Enterprise System Messaging Server、データベース、DHCP、および Web サーバーを実行することができます。非大域ゾーンをインストールするときは、各ゾーンで実行されるアプリケーションのパフォーマンス要件に留意してください。


注意 – 注意 –

非大域ゾーンがインストールされていると、Solaris フラッシュアーカイブは正常に作成できません。Solaris フラッシュ機能には Solaris ゾーン区分技術との互換性はありません。Solaris フラッシュアーカイブを作成する場合、そのアーカイブの配備条件が次のいずれかの場合は、作成されたアーカイブは正しくインストールされません。


非大域ゾーンがインストールされている場合のアップグレード

Solaris 10 1/06 以降のリリースでは、Solaris OS をアップグレードするときに、非大域ゾーンがインストールされているシステムをアップグレードできます。 Solaris 対話式インストールプログラムとカスタム JumpStart プログラムにより、アップグレードが可能です。


注意 – 注意 –

非大域ゾーンがインストールされている場合は、Solaris Live Upgrade を使用してシステムをアップグレードすることはできません。lucreate コマンドでブート環境を作成できますが、luupgrade コマンドを使用するとアップグレードに失敗します。エラーメッセージが表示されます。