Solaris 10 の概要

システムパフォーマンスの機能拡張

次のシステム管理ツールの機能が Solaris 10 1/06 リリースで拡張されています。以前の Solaris 10 3/05 リリースで追加されたパフォーマンスの機能拡張については、「システムパフォーマンスの機能拡張」を参照してください。

大規模ページの機能拡張

この機能拡張は、Solaris Express 6/05 リリースおよび Solaris 10 1/06 リリースで新しく追加されました。

大規模ページの機能が拡張されたことにより、アプリケーションまたはシステムを調整しなくても、大規模ページの優れた機能をより多くのアプリケーションで利用できるようになりました。この機能拡張により、大規模ページは匿名メモリー (セグメントサイズに基づく) に自動的に配置されます。

カーネルページ再配置

この機能拡張は、Solaris Express 6/05 リリースおよび Solaris 10 1/06 リリースで新しく追加されました。

これらのリリースでは、Sun FireTM 15K、Sun Fire 20K、および Sun Fire 25K ドメインのシステムパフォーマンスが向上しています。

Memory Placement Optimization Hierarchical Lgroup Support

この機能は、Solaris 10 1/06 リリースと Solaris Express 6/05 リリースで新しく追加されました。

Hierarchical Lgroup Support (HLS) によって、Solaris OS の Memory Placement Optimization (MPO) 機能が改善されます。Solaris OS の HLS により、ローカルメモリーとリモートメモリーという 2 種類より多くの種類のメモリーの待ち時間をもつマシンのパフォーマンスを最適化できます。4 個以上の Opteron CPU を持つマシンでは、ローカルメモリー、リモートメモリー、および追加のリモートメモリーが搭載されていることがあります。そのようなマシンでは、Solaris OS の HLS がメモリーの距離を識別します。Solaris OS は、HLS を使用して、待ち時間がもっとも短いリソースをアプリケーションに割り当てます。つまり、ローカルリソースをアプリケーションに割り当てることになります。ローカルリソースを利用できない場合には、デフォルトでは、もっとも近いリモートリソースを割り当てます。

『プログラミングインタフェース』では、領域指定を最適化するには相互にどのリソースが近いかを識別するために Solaris OS が使用する、抽象化について説明しています。このガイドでは、近傍性グループ (lgroup) の抽象化に使用される API についても説明しています。この API については、マニュアルページも参照できます。liblgrp(3LIB) を参照してください。