Solaris Express 12/03 で、coreadm、gcore、および mdb ユーティリティーの機能が拡張されました。これらの変更により、コアファイルを管理しやすくなっています。3 つの変更点を次に説明します。coreadm コマンドは、Solaris Express 1/04 でさらに拡張されています。
この機能は、Solaris Express 12/03 で新しく追加されました。-i オプションと -I オプションは、Solaris Express 1/04 でさらに拡張されています。
Solaris Express 12/03 では、coreadm コマンドを使用して、クラッシュ時にプロセスのどの部分をコアファイルに生成するかを指定できます。システムの構成を確認する場合は、引数を指定しないで coreadm を実行します。
大域コアファイルを生成する場合は -G オプションを指定し、デフォルトのプロセス別コアファイルを生成する場合は -I オプションを指定します。各オプションには、いくつかの内容指定子トークンを指定する必要があります。-P オプションを使用して、プロセス別にコアファイルの内容を設定することもできます。大域設定に対応するコアダンプは、プロセス別、コアファイルサイズの資源制御に従わなくなりました。
Solaris Express 1/04 では、coreadm コマンドのオプション -i と -I が、コアファイル設定でシステム全体のデフォルトが使用されているプロセスすべてに適用されるようになりました。デフォルトを無効にするには、-p オプションまたは -P オプションを使用します。
詳細は、coreadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
この機能は、Solaris Express 12/03 で新しく追加されました。
gcore ユーティリティーは、実行中のプロセスからそのプロセスを損なうことなくコアファイルを生成します。gcore ユーティリティーで、コアファイルの内容を指定できるようになりました。内容を指定する場合は -c オプションを使用し、gcore に coreadm の設定を強制的に適用する場合は -p または -g オプションを使用します。
詳細は、gcore(1) のマニュアルページを参照してください。
この機能は、Solaris Express 12/03 で新しく追加されました。
テキストが、デフォルトでコアファイルにダンプされるようになりました。シンボルテーブルも、デフォルトでコアファイルにダンプされるようになっています。mdb ユーティリティーは、この新しいコアファイルデータをサポートするように更新されています。この機能により、古いコアファイルを、そのファイルにリンクされている元のバイナリまたはライブラリがなくてもデバッグできるようになりました。
詳細は、mdb(1) のマニュアルページを参照してください。