Solaris 10 の概要

NFS Version 4 で CacheFS を使用する

この機能は、Solaris Express 6/04 で新しく追加されました。

キャッシュファイルシステム CacheFSTM は、汎用の非揮発性キャッシュ機構です。小型で高速なローカルディスクを利用して、特定のファイルシステムのパフォーマンスを向上させます。CacheFS を使用すると、NFS 環境のパフォーマンスが向上します。

CacheFS は、異なるバージョンの NFS では違った動作をします。たとえば、クライアントとバックファイルシステムで NFS version 2 または version 3 が動作している場合、ファイルはクライアントのアクセス用にフロントファイルシステムにキャッシュされます。ただし、クライアントとサーバーの両方で NFS version 4 が動作している場合は、次のように機能します。クライアントが CacheFS のファイルへのアクセスを初めて要求するとき、要求は、フロント (またはキャッシュされた) ファイルシステムを省略して、バックファイルシステムに直接送られます。NFS version 4 では、ファイルはフロントファイルシステムにキャッシュされなくなりました。すべてのファイルアクセスは、バックファイルシステムから提供されます。また、フロントファイルシステムのキャッシュにファイルが保管されないので、CacheFS 固有のマウントオプションをフロントファイルシステムに適用しようとしても無視されます。CacheFS 固有のマウントオプションはバックファイルシステムに適用しません。


注 –

初めてシステムを NFS version 4 に構成すると、キャッシュが動作しないことを示す警告がコンソールに表示されます。


NFS version 4 の詳細は、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』を参照してください。