Solaris 10 の概要

Solaris Fault Manager

予測的自己修復システムに、簡潔な管理モデルが含まれています。従来のエラーメッセージは遠隔測定イベントと置き換わり、いくつかのソフトウェアコンポーネントによって管理されます。これらのソフトウェアコンポーネントは、配下の障害または欠陥を自動的に診断し、自己修復処理を開始します。自己修復処理の例として、管理者へのメッセージ送信、障害の発生したコンポーネントの特定または停止、案内付きの修復などがあります。新しいソフトウェアコンポーネントの 1 つは、Fault Manager (fmd(1M)) と呼ばれます。Fault Manager は、遠隔測定、ログファイル、およびコンポーネントを管理します。また、Solaris 10 OS では、Fault Manager や新しいログファイルと対話するツール fmadm(1M)fmdump(1M)、および fmstat(1M) も利用できます。

Fault Manager は、必要に応じて、問題を検出したことを管理者に通知するために、syslogd(1M) サービスにメッセージを送信します。このメッセージでは、管理者に Sun の新しいメッセージ Web サイト http://www.sun.com/msg/ の記事が示されます。このサイトには、問題の影響および適切な対応と修復処置が詳しく説明されています。

Solaris Express 6/04 では、UltraSPARC-III および UltraSPARC-IV の CPU とメモリーシステムを自動的に診断および回復するための自己修復コンポーネントが提供されました。このリリースでは、PCI ベースの入出力の回復と遠隔測定の機能も向上しています。