Solaris 10 の概要

TCP_INIT_CWND ソケットオプション

このネットワーク機能は、Solaris 10 6/06 リリースで新しく拡張されました。

新しい TCP ソケットオプション TCP_INIT_CWND を使用すると、アプリケーションは、RFC 3390「Increasing TCP's Initial Window」の説明に従って、最初の TCP 輻輳ウィンドウの設定を上書きできるようになります。デフォルトでは、TCP は、接続の設定中およびアイドル時間の発生後に最初の輻輳ウィンドウの設定を行います。アイドル時間とは、TCP 接続の終端間にトラフィックがない状態のことです。アプリケーションは、TCP_INIT_CWND ソケットオプションを使って、最初の輻輳ウィンドウに指定の数の TCP セグメントを設定することができます。したがって、この新しいソケットオプションの値は、接続の開始時とアイドル時間の終了後の両方で使用されます。この値によって、最初の輻輳ウィンドウの設定が行われます。RFC 3390 で計算できる値よりも大きな値を指定する必要がある場合は、プロセスに PRIV_SYS_NET_CONFIG 特権を割り当てる必要があります。

詳細は、tcp(7P) のマニュアルページを参照してください。