Solaris 10 の概要

新規マニュアル

Solaris 10 製品で追加されたマニュアルは次のとおりです。

『Device Driver Tutorial 』

このチュートリアルでは、Solaris オペレーティングシステム用のデバイスドライバの開発方法について、具体的に学ぶことができます。このチュートリアルには、実際のデバイスドライバの作成から、構築、インストール、読み込み、テストまでの手順が示されています。これらの手順を通して、ドライバによるデバイス制御のしくみについて理解できます。このチュートリアルでは、ドライバ開発環境、ドライバの開発用ツール、ドライバ開発における問題の回避方法についても取り上げます。

『Introduction to the Solaris Development Environment 』

Solaris オペレーティングシステムは、開発者が Solaris テクノロジを活用するために役立つ、さまざまなインタフェース、フレームワーク、およびツールを提供します。このマニュアルには、Solaris OS の概要と Solaris 開発者向けの主要マニュアルの紹介のほか、詳細情報へのリンクが記載されています。

『Solaris 動的トレースガイド』

Solaris Express 1/03 では、新しく『Solaris 動的トレースガイド』が追加されました。このガイドには、DTrace の機能について初級ユーザー向けの詳細な説明と例が記載されています。DTrace の詳細は、「DTrace 動的トレース機能」を参照してください。

『Solaris セキュリティーサービス開発ガイド』

Solaris セキュリティーサービス開発ガイド』では、Solaris OS のセキュリティー機能を利用するための公開アプリケーションプログラミングインタフェース (API) とサービスプロバイダインタフェース (SPI) について説明しています。このマニュアルは、次の種類のプログラムを記述する C 言語開発者を対象にしています。

  • システム制御を無効化できる特権付きアプリケーション

  • 認証と関連セキュリティーサービスを使用するアプリケーション

  • ネットワーク通信のセキュリティーを確保する必要のあるアプリケーション

  • 暗号化サービスを使用するアプリケーション

  • セキュリティーサービスを提供または利用するライブラリ、共有オブジェクト、およびプラグイン

このマニュアルでは、次の Solaris 公開セキュリティーインタフェースについて説明します。

プロセス特権インタフェース

プロセス特権により、開発者は、特権付きアプリケーション内でのセキュリティーの超越権の預託を有効にできます。

PAM

システムに対するユーザーの初期認証を行うための、プラグイン可能な認証モジュール。

GSS-API

ピアアプリケーション間の通信をセキュリティー保護するための、汎用セキュリティーサービス API。GSS-API は、認証、完全性、機密性の各保護サービスも提供します。

SASL

簡易認証セキュリティー層。主に認証、プライバシ、およびデータ完全性を実現するためにプロトコルによって使用されます。SASL は、高レベルのネットワークベースアプリケーション向けに設計されています。

暗号化フレームワーク

標準 PKCS #11 インタフェースに基づくフレームワーク。暗号化サービスの消費者とプロバイダに対応しています。

スマートカード

スマートカード端末の IFD ハンドラ開発者向けの一連のインタフェース。

実用的なサンプルが提供されています。

『Solaris のシステム管理 (システム管理エージェント)』

システム管理エージェント (SMA) は、オープンソースの Net-SNMP エージェントに基づいて作成されています。このマニュアルは、システム管理エージェントを使用してネットワークデバイスを安全に管理したり、Solstice Enterprise Agents ソフトウェアの SNMP ソリューションをシステム管理エージェントに移行しようとしている管理者を対象にしています。このマニュアルでは、例を使用しながらセキュリティーについて説明するために 1 つの章を割り当てています。

『Solaris System Management Agent Developer’s Guide 』

システム管理エージェント (SMA) は、オープンソースの Net-SNMP エージェントに基づいて作成されています。MIB モジュールを作成してエージェントの機能を拡張する開発者向けのマニュアルです。

『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』

Solaris Express 2/04 リリースでは、新しく『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』が追加されました。このマニュアルは、Solaris 10 OS を実行する 1 つまたは複数のシステムを管理するすべてのユーザーを対象にしています。プロジェクトと作業、拡張アカウンティング、資源制御、動的資源プールなど、資源管理に関連するトピックで構成されています。また、Solaris ゾーン を使用した仮想化についても説明されています。「Solaris ゾーンソフトウェア区分技術」と、「システム資源の機能拡張」のすべての説明を参照してください。

『x86 Assembly Language Reference Manual 』

Solaris Express 6/04 では、『x86 Assembly Language Reference Manual』が追加されました。このマニュアルでは、x86 システム用の Solaris アセンブリ言語の構文について説明します。アセンブリ言語の上級プログラマ向けに Solaris コンパイラの逆アセンブル出力について解説します。このマニュアルは、アセンブリ言語プログラミングの入門書ではなく、x86 アーキテクチャーのリファレンスマニュアルでもありません。