Solaris ボリュームマネージャの管理

Solaris ボリュームマネージャへのアップグレード

Solstice DiskSuite バージョン 4.1、4.2、および 4.2.1 から Solaris ボリュームマネージャへは、シームレスなアップグレードが可能です。ただし、すべてのボリュームが「正常 (Okay)」状態である (「保守が必要 (Needs Maintenance)」や「最後にエラー (Last Erred)」の状態でない) ことが必要です。さらに、ホットスペアが使用されていてはなりません。これ以上、アップグレードのために Solaris ボリュームマネージャに必要な作業はありません。つまり、構成の変更やルートミラーの解除は不要です。システムをアップグレードすると、Solstice DiskSuite の構成が繰り越され、Solaris ボリュームマネージャの各種ツールを通してアクセスできるようになります。

Solaris 10 OS では、サービス管理機能 (SMF) が導入されました。この機能が提供するインフラストラクチャーによって、従来の UNIX 起動スクリプト、init 実行レベル、および構成ファイルを補強できます。Solaris OS の以前のバージョンからアップグレードする場合は、Solaris ボリュームマネージャに関連する SMF サービスがオンラインであることを確認してください。このような SMF サービスがオンラインでない場合、Solaris ボリュームマネージャを管理するときに問題が発生する可能性があります。

Solaris ボリュームマネージャに関連する SMF サービスを確認するには、次の形式の svcs コマンドを使用します。


# svcs -a |egrep "md|meta"
disabled       12:05:45 svc:/network/rpc/mdcomm:default
disabled       12:05:45 svc:/network/rpc/metamed:default
disabled       12:05:45 svc:/network/rpc/metamh:default
online         12:05:39 svc:/system/metainit:default
online         12:05:46 svc:/network/rpc/meta:default
online         12:05:48 svc:/system/fmd:default
online         12:05:51 svc:/system/mdmonitor:default

Solaris ボリュームマネージャ構成がローカルセットだけで構成されている場合、次のサービスはオンラインであるべきです。

svc:/system/metainit

svc:/network/rpc/meta

svc:/system/mdmonitor

Solaris ボリュームマネージャ構成にディスクセットが含まれている場合、次のサービスもオンラインであるべきです。

svc:/network/rpc/metamed

svc:/network/rpc/metamh

Solaris ボリュームマネージャ構成にマルチノードのディスクセットが含まれている場合、上記のサービスに加えて、次のサービスもオンラインであるべきです。

svc:/network/rpc/mdcomm

SMF の詳細については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 14 章「サービスの管理 (概要)」を参照してください。