Solaris ボリュームマネージャの管理

Procedureサブミラーを交換するには

始める前に

「RAID-1 および RAID-5 ボリューム内のコンポーネントの交換と有効化の概要」および 「RAID-1 ボリュームの作成と保守」を確認します。

  1. すべてのデータの最新のバックアップを取っているか確認します。また、この操作には root 権限が必要です。

  2. metastat コマンドで RAID-1 ボリュームとそのサブミラーの状態を調べます。


    # metastat mirror-name
    
  3. 次のどちらかの方法でサブミラーを交換します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開きます。ミラーを選択します。次に、「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、「サブミラー (Submirror)」タブをクリックします。画面の指示に従います。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • metadetachmetaclearmetatinit、および metattach コマンドを使って、サブミラー全体を交換します。

      1. metadetach コマンドを使ってミラーから障害のあるサブミラーを切り離します。


        # metadetach -f mirror-name submirror
        
        -f

        切り離しを強制的に実行します。

        mirror-name

        ミラー名を指定します。

        submirror

        切り離すサブミラーを指定します。

      2. metaclear コマンドを使用して、サブミラーを削除します。


        # metaclear -f submirror
        
        -f

        サブミラーの削除を強制的に実行します。

        submirror

        削除するサブミラーを指定します。

      3. metainit コマンドを使用して、新しいサブミラーを作成します。


        # metainit volume-name number-of-stripes components-per-stripe component-name
        
        volume-name

        作成するボリュームの名前を指定します。ボリュームの命名方式については、「ボリューム名」を参照してください。

        number-of-stripes

        作成するストライプの数を指定します。

        components-per-stripe

        各ストライプに与えるコンポーネントの数を指定します。

        component-names

        使用するコンポーネントの名前を指定します。この例では、ルートスライス c0t0d0s0 を使用します。

      4. metattach コマンドを使って新しいサブミラーを接続します。


        # metattach mirror submirror
        

例 11–19 ミラー内のサブミラーを交換する

次の例では、アクティブなミラー内のサブミラーを交換します。


# metastat d20
d20: Mirror
    Submirror 0: d21
      State: Okay        
    Submirror 1: d22
      State: Needs maintenance
...
# metadetach -f d20 d22
d20: submirror d22 is detached
# metaclear -f d22
d22: Concat/Stripe is cleared
# metainit d22 2 1 c1t0d0s2 1 c1t0d1s2
d22: Concat/Stripe is setup
# metattach d20 d22
d20: components are attached

この例では、metastat コマンドを使って、2 面ミラー d20 にサブミラー d22 があり、その状態が「保守が必要 (Needs maintenance)」であることを確認します。この例では、サブミラー全体を削除し、作成し直す必要があります。metadetach コマンドに -f オプションを指定して、障害のあるサブミラーを強制的にミラーから切り離します。metaclear コマンドは、サブミラーを削除します。metainit コマンドは、新しいスライスからサブミラー d22 を再作成します。最後に、metattach コマンドは、作成し直したサブミラーを接続します。ミラーの再同期が自動的に開始されます。

新しいボリューム d22 の構成は、置き換えるコンポーネントによって異なります。この場合は連結で十分に連結を置き換えることができます。しかし、ストライプの場合は性能に影響が出るので、連結が最適な置換とはなりません。

ミラーが1 面ミラーとなっている間は、データの冗長性が一時的に失われます。