RAID-1 ボリューム (ミラー) の再同期は、次のいずれかの条件が発生したときに、あるサブミラーから別のサブミラーにデータをコピーするプロセスです。
サブミラー障害
システムクラッシュ
オフラインであったサブミラーがオンラインに復帰
新規サブミラーの追加
再同期中も、ミラーの読み書きは実行できます。
ミラーの再同期は、すべてのサブミラーに同じデータを書き込むことによって (書き込みが進行中のデータは除く)、ミラーの有効性を保証します。
ミラーの再同期を省略してはなりません。ただし、ミラーの再同期を手動で行う必要はありません。この処理は自動的に実行されます。
ミラーに新しいサブミラーを接続 (追加) すると、そのミラー内の別のサブミラーのすべてのデータが新しいサブミラーに自動的に書き込まれます。ミラーの再同期が完了すると、新しいサブミラーは読み取り可能になります。サブミラーは切り離されないかぎり、ミラーに接続されたままになります。
再同期の実行中にシステムがクラッシュした場合は、システムがリブートしてから、再同期が再開されます。
Solaris ボリュームマネージャは、システム障害後のリブート時や、オフラインのサブミラーがオンラインに戻ったときに、最適化されたミラーの再同期を実行します。メタディスクドライバがサブミラーの領域を追跡します。この機能によって、メタディスクドライバは障害発生後に同期が外れたサブミラー領域を識別できます。最適化された再同期は、同期が取れていない領域に対してのみ行われます。リブート時にどの順序でミラーを再同期するかを指定できます。サブミラーパス番号をゼロに設定すると、ミラーの再同期を省略できます。パス番号の変更に関連する作業については、例 11–16 を参照してください。
パス番号ゼロは、読み取り専用としてマウントされているミラーに対してのみ設定します。
サブミラー内のスライスの交換後、Solaris ボリュームマネージャはデータの「部分的なミラー再同期」を実行します。Solaris ボリュームマネージャは、別のサブミラーの有効なスライスから新しいスライスにデータをコピーします。