Solaris ボリュームマネージャの管理

既知のディスクセットから記憶領域を回復する

Solaris ボリュームマネージャにディスクセットのデバイス ID サポートが組み込まれたことによって、既知のディスクセットから記憶領域を回復したり、ディスクセットを別のシステムにインポートしたりできるようになりました。metaimport コマンドを使用すると、あるシステムから別のシステムに既知のディスクセットをインポートできます。両方のシステムにおいて、既存の Solaris ボリュームマネージャ構成でデバイス ID がサポートされている必要があります。デバイス ID サポートの詳細については、「ディスクセット内で非同期的に共有される記憶領域」を参照してください。metaimport コマンドの詳細については、metaimport(1M) のマニュアルページを参照してください。

Procedureインポートに利用できるディスクセットのレポートを出力するには

  1. スーパーユーザーになります。

  2. インポートに利用できるディスクセットについてのレポートを取得します。


    # metaimport -r -v
    
    -r

    システム上にあってインポートに利用できる未構成のディスクセットのレポートを提供します。

    -v

    状態データベースの複製の場所についての詳細な情報と、システム上にあってインポートに利用できる未構成のディスクセットのディスクの状態についての詳細な情報を提供します。


例 25–3 インポートに利用できるディスクセットを報告する

次の例では、インポートに利用できるディスクセットについてのレポートを出力する方法を示します。


# metaimport -r
 Drives in regular diskset including disk c1t2d0:
   c1t2d0
   c1t3d0
 More info:
   metaimport -r -v c1t2d0 
Import:   metaimport -s <newsetname> c1t2d0 
 Drives in replicated diskset including disk c1t4d0:
   c1t4d0
   c1t5d0
 More info:
   metaimport -r -v c1t4d0 
Import:   metaimport -s <newsetname> c1t4d0


# metaimport -r -v c1t2d0
Import: metaimport -s <newsetname> c1t2d0
Last update: Mon Dec 29 14:13:35 2003
Device       offset       length replica flags
c1t2d0           16         8192      a        u     
c1t3d0           16         8192      a        u     
c1t8d0           16         8192      a        u     

Procedureあるシステムから別のシステムにディスクセットをインポートするには

  1. スーパーユーザーになります。

  2. ディスクセットがインポート可能であることを確認します。


    # metaimport -r -v
    
  3. 利用できるディスクセットをインポートします。


    # metaimport -s diskset-name drive-name
    
    - s diskset-name

    作成するディスクセットの名前です。

    drive-name

    インポートするディスクセットの状態データベースの複製を含むディスク (c#t#d#) を指定します。

  4. ディスクセットがインポートされたことを確認します。


    # metaset -s diskset-name
    

例 25–4 ディスクセットのインポート

次の例では、ディスクセットをインポートする方法を示します。


# metaimport -s red c1t2d0
Drives in diskset including disk c1t2d0:
  c1t2d0
  c1t3d0
  c1t8d0
More info:   metaimport -r -v c1t2d0# metaset -s red


Set name = red, Set number = 1

Host                Owner
  host1            Yes

Drive    Dbase

c1t2d0   Yes  

c1t3d0   Yes  

c1t8d0   Yes