Solaris ボリュームマネージャの管理

システムの復元

システムを復元するとき、DVD または CD メディア上にある Solaris OS インストールイメージからブートすると便利な場合があります。たとえば、root のパスワードをリセットできるというのも、インストールイメージから起動するときの利点です。

Solaris ボリュームマネージャ構成を使用している場合は、実際のディスクではなく、Solaris ボリュームマネージャボリュームをマウントします。この手順は、ルート (/) ファイルシステムがミラー化されている場合には特に重要になります。Solaris ボリュームマネージャは Solaris OS の一部であるため、Solaris ボリュームマネージャボリュームをマウントすると、すべての変更がミラーの両側に反映されます。

Solaris OS DVD または CD-ROM のインストールイメージから Solaris ボリュームマネージャボリュームにアクセスできるようにするには、次の手順を使用します。

ProcedureSolaris ボリュームマネージャ構成を使用してシステムを復元するには

Solaris OS インストール DVD または CD メディアからシステムをブートします。この手順は、Solaris miniroot の root プロンプトから実行します。

  1. Solaris ボリュームマネージャ構成が含まれる実際のディスクを読み取り専用としてマウントします。


    # mount -o ro /dev/dsk/c0t0d0s0 /a
    
  2. md.conf ファイルを /kernel/drv ディレクトリにコピーします。


    # cp /a/kernel/drv/md.conf /kernel/drv/md.conf
    
  3. ファイルシステムを miniroot からマウント解除します。


    # umount /a
    
  4. この構成を読み込むように、Solaris ボリュームマネージャドライバを更新します。update_drv コマンドから出力される警告メッセージはすべて無視します。


    # update_drv -f md
    
  5. システムボリュームを構成します。


    # metainit -r
    
  6. Solaris ボリュームマネージャ構成に RAID-1 ボリュームがある場合は、これらのボリュームの再同期をとります。


    # metasync mirror-name
    
  7. mount コマンドを使用すれば、Solaris ボリュームマネージャボリュームにアクセスできます。


    # mount /dev/md/dsk/volume-name /a
    

例 25–6 Solaris ボリュームマネージャ構成を使用してシステムを復元する


# mount -o ro /dev/dsk/c0t0d0s0 /a
# cp /a/kernel/drv/md.conf /kernel/drv/md.conf
# umount /a
# update_drv -f md
Cannot unload module: md
Will be unloaded upon reboot.
Forcing update of md.conf.
devfsadm: mkdir fialed for /dev 0xled: Read-only file system
devfsadm: inst_sync failed for /etc/path_to_inst.1359: Read-only file system
devfsadm: WARNING: failed to update /etc/path_to_inst
# metainit -r
# metasync d0
# mount /dev/md/dsk/d0 /a