Solaris ボリュームマネージャの管理

Solaris ボリュームマネージャ SNMP エージェントの構成

Solaris ボリュームマネージャ SNMP エージェントはデフォルトでは有効にされていません。SNMP トラップを有効にするには、次の手順を実行します。

おそらく、Solaris オペレーティングシステムをアップグレードするたびに、/etc/snmp/conf/enterprises.oid ファイルを編集し、その終わりに 手順 6 の行を追加してから、Solaris Enterprise Agents サーバーの停止と再起動を行う必要があります。

この手順が終わると、SNMP トラップが、指定されたホストに送信されるようになります。送信されたトラップを表示するためには、Solstice Enterprise Agents ソフトウェアなど、適切な SNMP モニターを使用する必要があります。

問題が発生したときにトラップを受信するためには、mdmonitord コマンドを設定してシステムを定期的にチェックする必要があります。「エラーを周期的にチェックするための mdmonitord デーモンの構成」を参照してください。また、その他のエラーチェックオプションについては、cron ジョブによる Solaris ボリュームマネージャの監視」を参照してください。

ProcedureSolaris ボリュームマネージャ SNMP エージェントを構成するには

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /etc/snmp/conf/mdlogd.rsrc– 構成ファイルを /etc/snmp/conf/mdlogd.rsrc に移動します。


    # mv /etc/snmp/conf/mdlogd.rsrc- /etc/snmp/conf/mdlogd.rsrc
    
  3. /etc/snmp/conf/mdlogd.acl ファイルを編集して、SNMP トラップをどのホストに送信するかを指定します。次の部分を探してください。


            trap = {
                 {
                    trap-community = SNMP-trap
                    hosts = corsair
                    {
                        enterprise = "Solaris Volume Manager"
                        trap-num = 1, 2, 3
                    }

    hosts = corsair の行に、Solaris ボリュームマネージャ SNMP トラップの送信先ホストを指定します。たとえば、SNMP トラップを lexicon に送信する場合は、この行を hosts = lexicon に変更します。複数のホストを指定する場合は、hosts = lexicon, idiom のように、ホスト名をコンマで区切って指定します。

  4. 次に、/etc/snmp/conf/snmpdx.acl ファイルを編集して、SNMP トラップをどのホストに送信するかを指定します。

    trap = で始まるブロックを探し、ここに前の手順で指定したのと同じホスト名のリストを指定します。このセクションは # でコメント文にされていることがあります。その場合は、必要な行の始めにある # を取り除いてください。トラップセクションにはコメントになっている行がほかにもあります。これらの行はそのまま残しておいても、わかりやすくするために削除してもかまいません。必要な行のコメントを解除し、ホスト名の行を変更した後のセクションは次のようになります。


    ###################
    # trap parameters #
    ###################
    
    trap = {
      {
            trap-community = SNMP-trap
            hosts =lexicon
            {
              enterprise = "sun"
              trap-num = 0, 1, 2-5, 6-16
            }
    #       {
    #         enterprise = "3Com"
    #         trap-num = 4
    #       }
    #       {
    #         enterprise = "snmp"
    #         trap-num = 0, 2, 5
    #       }
    #  }
    #  {
    #       trap-community = jerry-trap
    #       hosts = jerry, nanak, hubble
    #       {
    #         enterprise = "sun"
    #         trap-num = 1, 3
    #       }
    #       {
    #         enterprise = "snmp"
    #         trap-num = 1-3
    #       }
      }
    }

    注 –

    /etc/snmp/conf/snmpdx.acl ファイルに同じ数の左括弧と右括弧があることを確認してください。


  5. 前の手順でコメントを解除した、/etc/snmp/conf/snmpdx.acl ファイルのセクションの中に新しい Solaris ボリュームマネージャセクションを追加します。


            trap-community = SNMP-trap
            hosts = lexicon
            {
              enterprise = "sun"
              trap-num = 0, 1, 2-5, 6-16
            }
            {
                enterprise = "Solaris Volume Manager"
                trap-num = 1, 2, 3
            }
    

    追加する 4 行は、enterprise = “sun” ブロックのすぐ後に挿入する必要があります。

  6. /etc/snmp/conf/enterprises.oid ファイルの最後に次の行を追加します。


    "Solaris Volume Manager"                           "1.3.6.1.4.1.42.104"
  7. Solstice Enterprise Agents サーバーを停止し、再起動します。


    # /etc/init.d/init.snmpdx stop
    # /etc/init.d/init.snmpdx start