Solaris ボリュームマネージャの管理

metassist コマンドのデフォルト動作の変更

ボリュームデフォルトファイル (/etc/defaults/metassist.xml) を使用すると、metassist コマンドのデフォルト動作を変更できます。デフォルトファイルを変更することによって、特定のディスクやコントローラを明示的に考慮から除外したり、考慮に含めたりできます。metassist コマンドで使用する大部分のボリューム設定値に要件を指定することもできます。

/etc/defaults/metassist.xml の形式は、/usr/share/lib/xml/dtd/volume-defaults.dtd の文書型定義 (DTD) で規定されています。この形式については、volume-defaults(4) のマニュアルページを参照してください。

ボリュームデフォルトファイルの変更

ボリュームデフォルトファイル (/etc/defaults/metassist.xml) を編集して、metassist コマンドの動作を指定します。


注 –

ファイルを編集する際には、ファイルが文書型定義 (DTD) /usr/share/lib/xml/dtd/volume-defaults.dtd に準拠するようにしてください。XML ファイルが DTD に準拠していないと、metassist コマンドはエラーメッセージを出して異常終了します。



例 23–11 metassist コマンドを使ってデフォルト設定を変更したボリュームを作成する

ボリュームを作成する前に、/etc/default/metassist.xml ファイルを編集してデフォルト設定を指定します。この設定は、metassist コマンドを使って作成するすべてのボリュームに適用されます。この例に示す metassist コマンドでは、ボリュームをコントローラ c1 上にだけ作成します。さらに、ストライプを作成する際には必ず、4 つのコンポーネントと飛び越し値 512KB からなるストライプを作成します。/etc/default/metassist.xml ファイルが再び変更されない限り、これらの制約はすべての metassist コマンドに適用されます。


#  cat /etc/default/metassist.xml 
<!DOCTYPE volume-defaults SYSTEM \
"/usr/share/lib/xml/dtd/volume-defaults.dtd">

<volume-defaults>
<available name="c1" />
<stripe mincomp="4" maxcomp="4" interlace="512KB" ></stripe>
</volume-defaults>

# metassist create -s myset -S 10Gb
 

このmetassist コマンドによって、/etc/default/metassist.xml ファイルで指定されたとおりに、4 つのスライスと 512K バイトの飛び越し値を使用する、10G バイトのストライプが作成されます。