Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

rlim_fd_max

備考欄

1 つのプロセスが開くことのできるファイル記述子に対して、強い限度を指定します。この制限を変更するには、スーパーユーザー特権が必要です。

データ型

符号付き整数

デフォルト

65,536

範囲

1 から MAXINT

単位

ファイル記述子

動的か

いいえ

検査

なし

どのような場合に変更するか

1 プロセス当たりの最大オープンファイル数が十分でない場合。ただし、システムには他の制限もあるため、ファイル記述子の数を増やすことが必ずしも有用とは限りません。次に例を示します。

  • 標準入出力を使用する 32 ビットプログラムでは、256 ファイル記述子に制限されます。標準入出力を使用する 64 ビットプログラムでは、20 億の記述子まで使用できます。具体的には、標準入出力は libc(3LIB)stdio(3C) 関数を指します。

  • select はデフォルトで、fd_set につき 1024 の記述子に制限されます。詳細は、select(3C) を参照してください。ただし、Solaris 7 リリース以降では、32 ビットアプリケーションコードをより大きな fd_set サイズ (65,536 以下) で再コンパイルできます。64 ビットアプリケーションの fd_set サイズは 65,536 で、変更することはできません。

システム全体に対してこれを変更する別の方法として plimit(1) コマンドがあります。plimit を使用して親となるプロセスの限度を変更すると、すべての子プロセスがその限度を継承します。この方法は inetd などのデーモンに有効です。

コミットレベル

変更の可能性あり

変更履歴

rlim_fd_max (Solaris 8 リリース)」を参照してください。