Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

md:mirrored_root_flag

備考欄

複製定数に関する Solaris ボリュームマネージャー要件を変更し、状態データベースの有効な複製が利用できる場合は、Solaris ボリュームマネージャーを強制的に起動させます。

デフォルト値は「無効」で、すべての複製の過半数を使用可能にして同期させてからでなければ、Solaris ボリュームマネージャーは起動しません。

データ型

ブール値

デフォルト

0 (無効)

範囲

0 (無効)、1 (有効)

動的か

いいえ

検査

なし

どのような場合に変更するか

このパラメータの使用はサポートされません。

次の 3 つの条件がすべて当てはまる場合、危険を承知のうえでこのパラメータを有効にする Solaris ボリュームマネージャーのユーザーもいます。

  • root (/) またはその他のシステムに不可欠なファイルシステムがミラー化されている

  • 使用できるディスクまたはコントローラが 2 つだけである

  • システムの無人リブートが必要である

このパラメータを有効にすると、システムの状態 (どちら側のミラーが良好または「保守 (Maintenance)」状態なのかなどを含む) が正確に反映されていない古い複製を使用して、システムがブートする可能性があります。その結果、データが破損したり、システムが破損したりすることもあります。

このパラメータを変更するのは、データの一貫性や整合性よりシステムの可用性の方が重要な場合に限定してください。障害が発生していないかどうか、注意深くシステムを監視してください。障害、保守 (Maintenance)、またはホットスワップボリュームの数をできるだけ低く抑えることによって、危険性を軽減できます。

状態データベースの複製については、『Solaris ボリュームマネージャの管理』の第 6 章「状態データベース (概要)」を参照してください。

コミットレベル

変更の可能性あり