Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

nfs:nfs_max_threads

備考欄

NFS バージョン 2 クライアントの非同期入出力を行うカーネルスレッドの数を制御します。NFS は RPC に基づくものであり、RPC はもともと同期して動作する機能であるため、呼び出し側のスレッドと非同期に NFS 操作を行うには、個別の実行コンテキストが必要です。

非同期に実行できる操作には、先読みのための読み取り、readdir 先読みのための readdir、putpage および pageio 操作のための書き込み、コミット、およびクライアントがファイルの使用を停止したときに実行するクリーンアップ操作のための非アクティブ化があります。

データ型

整数 (16 ビット)

デフォルト

8

範囲

0 から 215 - 1

単位

スレッド

動的か

はい。ただし、このパラメータは、ファイルシステムごとにマウント時に設定されます。特定のファイルシステムに影響を与えるには、このパラメータを変更してからそのファイルシステムをアンマウントし、再びマウントします。

検査

なし

どのような場合に変更するか

ある時点で存在する同時入出力操作の数を増やしたり、減らしたりする場合。たとえば、帯域幅が非常に狭いネットワークでは、NFS クライアントによるネットワークの過負荷を防止するためにこの値を減らすことがあるかもしれません。また、広帯域幅のネットワークにおいて、クライアントとサーバーに十分なリソースがある場合は、この値を増やすことができるかもしれません。そうすることによって、使用可能なネットワーク帯域幅とクライアント / サーバーリソースをいっそう有効に活用できるようになります。

コミットレベル

変更の可能性あり