Solaris スマートカードの管理

はじめに

SolarisTM スマートカードを使用すると、Solaris 8、Solaris 9、または Solaris 10 デスクトップ環境に安全にログインできます。スマートカードはプラスチック製のカードです。このプログラム可能なカードをカードリーダーに挿入するだけで、システムにアクセスできます。このマニュアルでは、スマートカードを使用して認証を行うためのシステムとスマートカードの構成方法について説明します。また、Solaris スマートカードの構成後のスマートカードの使用方法についても説明します。

対象読者

このマニュアルは、Solaris スマートカード環境を設定および管理するシステム管理者を対象としています。ここでの説明を理解するためには、認証やそれに関連するネットワークセキュリティの概念について十分に理解している必要があります。

Solaris スマートカードをユーザーとして使用する (管理作業は行わない) 方は、このマニュアルを読む必要はありません。システムのプロンプトが表示された場合には、各自のスマートカードをコードリーダーに挿入し、PIN (Personal Identification Number) を入力するだけです。

関連マニュアル

Solaris スマートカードは、Solaris 管理ツールまたは Solaris のコマンドや手順と合わせて使用できます。Solaris のインストールや管理の手順についての詳細は、次のマニュアルを参照してください

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

 


sun% grep `^#define \

XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。