この章では、Solaris 管理ツールの製品概要について説明します。
Oracle Solaris 10 初期 3/05 リリースでは、次のツールが新たに追加または変更されました。
admintool – Oracle Solaris 10 以降、このツールは使用できなくなりました
パッケージおよびパッチツールの拡張
新機能の完全な一覧や各 Oracle Solaris リリースの説明については、『Oracle Solaris 10 9/10 の新機能』を参照してください。
次の表は、新たに追加または変更された管理ツールの簡単な説明です。
表 1–1 このリリースで新たに追加または変更された Oracle Solaris 管理ツール
Solaris 管理ツール |
説明 |
詳細 |
---|---|---|
admintool |
このツールは使用できなくなりました。
代わりに、次のツールを使用できます。
|
「Oracle Solaris Product Registry の GUI によるソフトウェアの管理 (作業マップ)」 |
パッケージツールとパッチツール |
Oracle Solaris 10 以降では、パッケージツールとパッチツールが拡張されています。grep -pattern /var/sadm/install/contents の代わりに、P オプションを指定して pkgchk コマンドを使用してください。-P オプションでは部分パスが使えます。 | |
Solaris 印刷マネージャー |
Solaris 印刷マネージャーの拡張されたプリンタサポートには、Oracle Solaris 10 で導入された次の機能が含まれています。 |
この節では、主としてユーザー、グループ、クライアント、ディスク、プリンタ、シリアルポートの管理に使われるツールについて説明します。
次の表に、Oracle Solaris 管理用の各種 GUI ツールと、それらの現在のサポート状況を示します。
表 1–2 Solaris 管理ツールのサポート状況を示すマトリックス
Solaris 9 |
Solaris 10 |
|
---|---|---|
admintool |
サポートされています |
サポートされていません |
Solstice AdminSuite 2.3 |
サポートされていません |
サポートされていません |
Solstice AdminSuite 3.0 |
サポートされていません |
サポートされていません |
Solaris Management Tools 1.0 |
サポートされていません |
サポートされていません |
Solaris Management Tools 2.0 |
サポートされていません |
サポートされていません |
Solaris Management Tools 2.1 |
サポートされています |
サポートされています |
コンソールにテキストベースの端末を使用しているシステムで管理作業を行う必要がある場合は、Solaris 管理コンソールのコマンドを使用してください。詳細は、表 1–5 を参照してください。
この表では、Oracle Solaris リリースで使用可能なツールについて説明します。
表 1–3 Solaris 管理ツールの説明
機能またはツール |
Solaris 管理コンソール 2.1 でのサポート |
---|---|
コンピュータとネットワークツール |
サポートされています |
ディスクレスクライアントサポート |
ディスクレスクライアントのコマンド行インタフェースを使用できます |
ディスクツール |
サポートされています |
拡張ディスクツール (Solaris ボリュームマネージャー) |
サポートされています |
ジョブスケジューラツール |
サポートされています |
ログビューアツール |
サポートされています |
メール別名サポート |
サポートされています |
マウントと共有ツール |
サポートされています |
ネームサービスサポート |
ユーザー、グループ、ネットワーク情報に対してのみ |
パフォーマンスツール |
サポートされています |
プリンタサポート |
サポートされていません。ただし、独立したツールとして Solaris 印刷マネージャーを使用可能です |
プロジェクトツール |
サポートされています |
役割によるアクセス制御 (Role-Based Access Control、RBAC) のサポート |
サポートされています |
RBAC ツール |
サポートされています |
シリアルポートツール |
サポートされています |
ソフトウェアパッケージツール |
サポートされていません |
システム情報ツール |
サポートされています |
ユーザー/グループツール |
サポートされています |
この表では、Solaris 9 リリースで使用可能なツールについて説明します。
表 1–4 Solaris 9 管理ツールの機能説明
機能またはツール |
admintool でのサポート |
Solaris 管理コンソール 2.1 でのサポート |
---|---|---|
コンピュータとネットワークツール |
サポートされていません |
サポートされています |
ディスクレスクライアントサポート |
サポートされていません |
ディスクレスクライアントのコマンド行インタフェースを使用できます |
ディスクツール |
サポートされていません |
サポートされています |
拡張ディスクツール (Solaris ボリュームマネージャー) |
サポートされていません |
サポートされています |
ジョブスケジューラツール |
サポートされていません |
サポートされています |
ログビューアツール |
サポートされていません |
サポートされています |
メール別名サポート |
サポートされていません |
サポートされています |
マウントと共有ツール |
サポートされていません |
サポートされています |
ネームサービスサポート |
サポートされていません |
ユーザー、グループ、ネットワーク情報に対してのみ |
パフォーマンスツール |
サポートされていません |
サポートされています |
プリンタサポート |
サポートされています |
サポートされていません。ただし、独立したツールとして Solaris 印刷マネージャーを使用可能です |
プロジェクトツール |
サポートされていません |
サポートされています |
RBAC サポート |
サポートされていません |
サポートされています |
RBAC ツール |
サポートされていません |
サポートされています |
シリアルポートツール |
サポートされています |
サポートされています |
ソフトウェアパッケージツール |
サポートされています |
サポートされていません |
システム情報ツール |
サポートされていません |
サポートされています |
ユーザー/グループツール |
サポートされています |
サポートされています |
以下の各表に、Oracle Solaris 管理ツールの処理に対応するコマンドを示します。ディスクレスクライアントサポートについては、第 7 章ディスクレスクライアントの管理 (手順)を参照してください。
次の表に、Oracle Solaris 管理ツールと同じ機能を備えたコマンドを示します。これらのコマンドを使用する場合は、スーパーユーザーになるか、それと同等の役割を引き受ける必要があります。コマンドの中には、ローカルシステム専用のものもあります。また、ネームサービス環境で動作するものもあります。それぞれのマニュアルページで、-D オプションを参照してください。
表 1–5 Solaris 管理コマンドの説明
コマンド |
説明 |
マニュアルページ |
---|---|---|
smc
|
Solaris 管理コンソールを起動します | |
smcron |
crontab ジョブを管理します | |
smdiskless |
ディスクレスクライアントサポートを管理します | |
smexec |
exec_attr データベースのエントリを管理します | |
smgroup |
グループエントリを管理します | |
smlog |
WBEM ログファイルを管理/表示します | |
smmultiuser |
複数のユーザーアカウントに対する一括操作を管理します | |
smosservice |
OS サービスとディスクレスクライアントサポートを追加します | |
smprofile |
prof_attr および exec_attr データベースのプロファイルを管理します | |
smrole |
役割アカウントの役割とユーザーを管理します | |
smserialport |
シリアルポートを管理します | |
smuser |
ユーザーエントリを管理します |
次の表は、コマンド行から RBAC を管理するためのコマンドです。これらのコマンドを使用する場合は、スーパーユーザーになるか、それと同等の役割を引き受ける必要があります。なお、これらのコマンドは、ネームサービス環境で RBAC 情報を管理する場合には使用できません。
表 1–6 RBAC コマンドの説明
コマンド |
説明 |
参照ページ |
---|---|---|
auths |
ユーザーに付与されている権限を表示します | |
profiles |
ユーザーの実行プロファイルを表示します | |
roleadd |
システムに新しい役割を追加します | |
roles |
ユーザーに付与されている役割を表示します |
次の表は、コマンド行からユーザー、グループ、RBAC 機能を管理するためのコマンドです。これらのコマンドを使用する場合は、スーパーユーザーになるか、それと同等の役割を引き受ける必要があります。なお、これらのコマンドは、ネームサービス環境でユーザーやグループの情報を管理する場合には使用できません。
表 1–7 Oracle Solaris のユーザーおよびグループコマンドの説明
コマンド |
説明 |
参照ページ |
---|---|---|
useradd、usermod、userdel |
ユーザーを追加、変更、削除します | |
groupadd、groupmod、groupdel |
グループを追加、変更、削除します |
次の表に、Oracle Solaris リリースの管理ツールの詳細情報を入手できる場所を示します。
表 1–8 Solaris 管理ツールの詳細情報
ツール |
対応するリリース |
詳細 |
---|---|---|
Solaris 管理コンソール 2.1 のツール群 |
Solaris 9 および Oracle Solaris 10 の各リリース |
このマニュアルとコンソールのオンラインヘルプ |
Solaris 管理コンソール 2.0 のツール群 |
Solaris 8 1/01、4/01、7/01、10/01、2/02 の各リリース |
Solaris 管理コンソールのオンラインヘルプ |
admintool |
Solaris 9 および以前の Solaris リリース |
admintool |
AminSuite 3.0 |
Solaris 8、Solaris 8 6/00、Solaris 8 10/00 の各リリース |
『Solaris Easy Access Server 3.0 のインストール』 |
ディスクレスクライアントのコマンド行インタフェース |
Solaris 8 1/01、4/01、7/01、10/01、2/02、Solaris 9、および Oracle Solaris 10 |