Solaris のシステム管理 (上級編)

日次レポート

このレポートは、使用された各端末回線に関する情報を示します。次に日次レポートの例を示します。


Jan 16 02:30 2004  DAILY REPORT FOR venus Page 1


from Mon Jan 15 02:30:02 2004
to   Tue Oan 16 02:30:01 2004
1       runacct
1       acctcon

TOTAL DURATION IS 1440 MINUTES
LINE         MINUTES  PERCENT  # SESS  # ON  # OFF
console      868      60       1       1     2
TOTALS       868      --       1       1     2

from および to の行は、レポートに反映される時間帯を指定します。この時間帯とは、直前の日次レポートが生成された時間から現在の日次レポートが生成されるまでの時間のことです。次に、このレポートにはシステムリブート、シャットダウン、電源異常からの回復に関するログ、および、acctwtmp プログラムによって /var/adm/wtmpx ファイルに書き込まれたその他すべてのレコードが続きます。詳細は、acct(1M) のマニュアルページを参照してください。

このレポートの第 2 部は回線利用状況の内訳です。TOTAL DURATION は、システムがどれだけの時間マルチユーザーモード (端末回線を通してアクセス可能) であったかを示します。次の一覧は、日次レポートのデータを説明したものです。

LINE

端末回線またはアクセスポート

MINUTES

アカウンティング期間を通じてこの回線が使用中であった時間 (分)

PERCENT

TOTAL DURATIONMINUTES の値で割った数値

# SESS

この回線またはポートがログインセッション用にアクセスされた回数

# ON

SESS に同じ。(このカラムにはそれ以上の意味はありません。以前は、回線またはポートがユーザーのログインに使用された回数が表示されていました。)

# OFF

この回線でユーザーがログアウトした回数と発生した割り込みを表します。割り込みは一般にシステムがマルチユーザーモードにされてから ttymon が初めて起動されたときに発生します。 # OFF# SESS を大きく上回る場合は、マルチプレクサ、モデム、ケーブルに障害がある可能性があります。あるいは、どこかに接続の問題がある可能性があります。一番考えられる原因は、マルチプレクサからのケーブルの接続が外れたままになっていることです。

マシンの稼働中は、/var/adm/wtmpx ファイルが接続アカウンティングの元になるため、このファイルを監視する必要があります。wtmpx ファイルが急速に大きくなる場合は、次のコマンドを実行して、どの tty 回線がもっとも使用頻度が高いかを調べてください。


# /usr/lib/acct/acctcon -l file < /var/adm/wtmpx

割り込みが頻繁に発生する場合は、全般的なシステムのパフォーマンスが影響を受けることになります。さらに、wtmp ファイルが壊れることもあります。この問題を解決するには、「壊れた wtmpx ファイルの修復方法」を参照してください。